たんぱく質が不足すると現れる症状

クワシオルコル
クワシオルコルは、重度のたんぱく質不足による栄養障害で、特に発展途上国の幼児や高齢者、重度の栄養不良者に発生します。原因は、エネルギーは摂取できてもたんぱく質が極端に不足することです。主な症状は、浮腫(むくみ)、顔や手足の腫れ。皮膚の変化、乾燥、色素沈着、びらん。成長障害、発育遅延。肝腫大、脂肪肝による肝臓の腫れ。無気力・免疫力低下、感染症にかかりやすいなどです。治療と予防は、たんぱく質を含むバランスの取れた食事とビタミン・ミネラル補給。早期発見と適切な栄養管理です。適切な栄養補給で回復可能ですが、重症化すると命に関わるため早期対処が重要です。クワシオルコルの症状がある場合は、内科の受診をお勧めします。
サルコペニア
サルコペニアは、たんぱく質不足や加齢、疾患、運動・栄養不足が原因で筋肉量が減少する状態です。進行すると、姿勢保持や歩行に必要な筋肉が衰え、日常生活に支障をきたし、放置すると歩行困難になることもあります。骨格筋量は25~30歳頃から減少、加齢が主な要因ですが、活動不足や栄養不良も危険因子です。予防には、体重1kg当たり1.0g以上のたんぱく質摂取が有効とされ、特にレジスタンス運動(筋トレ)が推奨されます。栄養摂取と運動を組み合わせることでより効果的です。サルコペニアの症状がある場合は、内科や老年内科の受診をお勧めします。
フレイル
フレイルは、加齢による心身の衰えで、身体機能の低下に加え、認知機能や精神的問題、経済的困窮なども含まれます。健康な状態からフレイルを経て要介護・寝たきりへ進むことが多く、一度悪循環に陥ると急速に悪化する可能性があります。主な原因はたんぱく質不足と運動不足です。生活習慣や食生活の改善、社会参加を心がけ、早期から予防することが重要です。フレイルが疑われる場合は、内科や老年内科の受診をお勧めします。
「たんぱく質の一日の摂取量」についてよくある質問

ここまでたんぱく質の一日の摂取量を紹介しました。ここでは「たんぱく質の一日の摂取量」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
たんぱく質を摂りすぎているサインはありますか?
寺下 博美
摂りすぎたたんぱく質を処理しようとして、肝臓や腎臓への負担が大きくなり、倦怠(けんたい)感や疲労が蓄積される場合があります。また、おなかが張って腹痛を引き起こしたり、排便の切迫感を覚えたりなど、腸での不快感を生じることがあります。
納豆1パックのたんぱく質量はどれくらいでしょうか?
寺下 博美
納豆1パック(40g)のたんぱく質量は、6.6gです。納豆や豆腐は植物性たんぱく質となり、脂質が低く脂肪を燃焼する効果もあります。また、肉、魚、乳製品は動物性たんぱく質となり、必須脂肪酸がバランスよく含まれています。1食のなかで、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質の2種類のたんぱく質をバランス良く摂るといいでしょう。
まとめ
1日に必要なたんぱく質量は 体格や活動量によって異なりますが、一般的には 60g前後 とされています。たんぱく質は 朝・昼・夕の3食で20〜30gずつバランスよく摂取するのが理想的 です。例えば、朝と昼に5gずつしか摂らず、夕食で残りの50gをまとめて摂るような偏った取り方は たんぱく質の利用効率が低下するため、推奨されません。1食のたんぱく質量が少なすぎると、筋肉の分解が始まってしまい、逆に1食の摂取量が多すぎると体内で吸収しきれず、余ったたんぱく質が体の外へ排出され、脂肪になります。せっかくたんぱく質をとっても、もったいないですし、健康に害を及ぼすこともあります。3食でこまめに摂取するようにしましょう。
「たんぱく質」と関連する病気
「たんぱく質」と関連する病気は3個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する病気
クワシオルコル
サルコペニア
フレイル
「たんぱく質」と関連する症状
「たんぱく質」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細リンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
むくみ
筋力低下、サルコペニア
免疫力の低下
肌や髪のトラブル
下痢
腎臓への負担
参考文献
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書|厚生労働省
栄養素|健康長寿ネット
生活習慣病予防|厚生労働省
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