ある日の土曜日、私は4歳になる孫と一緒に、近所の大型ショッピングモールへ出かけました。お菓子を一緒に選んだり、ゲームコーナーで遊んだりと、笑顔あふれるひとときを過ごしながら、私自身も童心に帰ったような気持ちでいました。しかしその後、思いもよらない出来事が起きたのです。
一瞬の油断で見失った孫
靴売り場で私が試着をしていたときのことでした。ほんの数秒、視線を靴に向けていたその隙に、ふと気付くと孫の姿が見えなくなっていたのです。
胸がドキリとし、血の気が引くのを感じました。慌てて周囲を見回しながら、店員さんにも声をかけて一緒に探してもらいました。
「孫ちゃん!」と名前を呼びながら店内を探し回る中、心臓が早鐘を打つように高鳴り、手足が震えるほどの不安に襲われました。
安堵と反省の瞬間
しばらくして、少し離れた棚の向こうから大きな歌声が聞こえてきました。急いで駆け寄ると、そこには楽しそうに歌を歌う孫の姿が。
無事を確認した瞬間、全身から力が抜けて、その場に座り込みそうになりました。「おじいちゃんのそばから離れちゃダメだよ」と厳しく注意しつつも、孫を怖がらせないように心を落ち着けて説明しました。
孫はしょんぼりとした顔でうなずき、「もうひとりで行かない」と小さな声で約束してくれました。

