私がパートとして働いている職場での出来事です。相手をやりこめるつもりはなかったのに、結果的に空気が一変した瞬間がありました。あのときのやりとりは、今でもはっきり覚えています。
強めのひと言に、募った違和感
職場には、30代の男性上司・Aさんがいます。決して悪い人ではありませんが、年上の女性スタッフに対して、やや強い口調になることがありました。私自身も、これまでに何度かモヤッとした経験があります。
ある日のこと。レジ締めの作業が少し遅れてしまいました。後ろからAさんに「もっとテキパキしてください」と、はっきりした口調で言われました。
その日は新人さんのフォローをしながらの作業で、どうしても時間がかかっていたのです。事情を説明しようとしましたが、「理由はいいので」と言葉を遮られてしまいました。その瞬間、胸の奥に小さな火が灯ったような感覚がありました。
静まり返った店内での問いかけ
感情的に言い返したい気持ちはありましたが、ぐっとこらえました。そして、できるだけ落ち着いた声でこう伝えました。
「店長から『新人さんを優先して教えるように』と言われています。Aさんの『スピード優先』と、どちらを優先すべきか確認してもよろしいですか」
店内の空気が一瞬で静まり返りました。周囲のスタッフも手を止め、こちらを見ています。Aさんは明らかに動揺し、「いや……その……両方大事で……」と口ごもりました。その様子を見たとき、正直、胸の奥が少しだけスッとしました。私はさらに、「私は店の方針に従っています。もし変更があるなら、全員に共有してくださいね」とだけ伝え、作業に戻りました。

