ほかの障害福祉サービスとの違い

障害福祉サービスには、生活介護のほかにも就労を目的としたサービスや、自立に向けた訓練を行うサービスなど、さまざまな種類があります。目的や対象者が異なるため、違いを正しく理解することが、自分に合った支援を選ぶうえで重要です。生活介護と混同されやすい就労系障害福祉サービスと自立訓練との違いを解説します。
就労継続型支援との違い
就労系障害福祉サービスは、働くことを軸に支援を行うサービスであり、生活介護とは目的が異なります。障害者総合支援法に基づく就労系サービスには、就労選択支援、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型、就労定着支援の5種類があります。
就労選択支援は、就労アセスメントを通じて、本人の希望や適性、能力を整理し、就労先や働き方を主体的に選べるよう支援するサービスです。就労移行支援は、一般企業への就職を目指す方を対象に、一定期間、就労に必要な知識やスキルの訓練を行います。
就労継続支援A型は、一般就労が難しいものの、雇用契約を結んで働くことが可能な方に対し、賃金を得ながら就労の機会を提供するサービスです。一方、就労継続支援B型は、雇用契約を結ぶことが難しい方を対象に、柔軟な形で生産活動などに参加できる場を提供します。就労定着支援は、就職後の生活面や職場での課題の相談や助言を行い、安定した就労の継続を支援するサービスです。
参照:『障害者の就労支援対策の状況』(厚生労働省)
自律訓練との違い
自立訓練(生活訓練)は、知的障害や精神障害のある方を対象に、地域で自立した生活を送るために必要な力を身につけることを目的としたサービスです。主に、施設や病院から地域生活へ移行する段階の方や、生活能力の維持・向上が必要な方が利用します。
自立訓練では、入浴・排せつ・食事などの日常生活動作を自分で行えるようにするための訓練や、生活上の困りごとに対する相談・助言が中心です。通所型が基本で、必要に応じて自宅を訪問して支援が行われます。
生活介護が介護や見守りを受けながら日中を安定して過ごすことを重視するサービスであるのに対し、自立訓練はできることを増やし、自立した生活に近づくことを目的としている点が大きな違いです。そのため、生活介護は常時介護が必要な方が主な対象で、自立訓練は一定の支援を受けながらも、自分で生活を営む力を高めたい方が対象です。
参照:『自立訓練(生活訓練)』(WAM NET)
生活介護の利用方法と費用の目安

生活介護を利用するためには、障害支援区分の認定や市区町村での手続きが必要です。利用開始までの流れと、費用負担の目安を解説します。
利用開始までの流れと手続き
生活介護を利用するには、お住まいの市区町村の障害福祉窓口へ相談する必要があります。現在の生活状況や困りごと、介護の必要性などを伝えたうえで、生活介護の対象となるかが確認されます。
次に、生活介護の利用には障害支援区分の認定が必要なため、市区町村へ認定申請を行います。申請後は、認定調査や医師意見書の提出などを経て、障害支援区分が決定されます。
支援区分が決定した後、指定特定相談支援事業者(相談支援専門員)と面談を行い、サービス等利用計画案を作成します。
市区町村から支給決定が行われ、受給者証が交付されます。受給者証を受け取ったら、利用を希望する生活介護事業所と契約を結び、利用開始です。
費用の目安
生活介護では、サービスにかかる費用の1割を負担します。ただし、実際に支払う金額には所得に応じた自己負担上限月額が設定されています。
18歳以上の場合は、利用者本人とその配偶者の所得を基準に上限月額が決まり、18歳未満の場合は、児童を監護する保護者が属する世帯(住民基本台帳上の世帯)の所得が基準です。自己負担額が上限月額を超えることはなく、仮に1割負担額が上限月額よりも低い場合は、低い金額のみを支払います。
生活介護のサービス利用料とは別に、食費や日用品費、創作活動の材料費などの実費負担が発生することがあります。実費の内容や金額は事業所によって異なるため、契約前に確認しておくことが大切です。

