キングコング西野亮廣さんのビジネス書最新刊『北極星 僕たちはどう働くか』が、発売になり、発売日から大反響を呼んでいる。
あなたは自分の給料の上げ方を、知っているか?耳に痛すぎる話…。さっそく、第1章より、一部公開!
「毎週キングコング」教えて西野先生!!より
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「頑張ってるのだから給料を上げろ」はアホの言い分
すべての挑戦は「モチベーション」「健康」「お金」のいずれかが尽きた瞬間に終わりを迎える。
ちなみに、人間の脳の大きさや作りにはほとんど差はなく、近年の研究でも「能力のある人ではなく、運のいい人が成功する理由」が数学的に説明されている。
要するに「人生はガチャ(運)」だ。
したがって、僕らが取れる唯一の戦略は「ガチャ」を引く回数を増やすことであり、それには「ゲームオーバーになる確率」を下げる以外に、やるべきことはない。ここでは「お金の基礎」を共有し、キミがゲームオーバーになる確率をできるだけ下げようと思う。
どのみち向こう何十年も会社に勤めるのなら、「給料の上げ方」ぐらいは知っておいて損はないだろう。
経営者の側も、特にスタッフのマンパワーに頼らざるを得ない中小企業ならば「給料の上げ方」ぐらいは従業員に教えておくといいと思う。
そもそも「従業員の給料を上げられる状態」というのは、会社そのものが健全に成長している証な(あかし)のだから。
『北極星 僕たちはどう生きるか』第1章より
さて。
従業員の立場から見ると、「給料を上げる」という行為は、つまるところ「自分を高く売る」ということだ。
当然、そこを目指すためには「商品を高く売る方法」を理解しておかないと話にならない。
ところで「商品の値段」は何によって決まるのだろう。
一般的に商品の値段は「需要と供給のバランスによって決まる」と言われている。
もう少しカンタンに言うと、「商品の値段は『お客さんが抱えている問題を、どれだけ解決したか?』で決まる」といったところか。
この説明は、投資家の村上世彰さんの持ちネタでもある「サンマの値段」の話が分かりやすい。
脂がのって身が詰まったサンマでも、水揚げが多く、店頭に溢れれば価格は下がる。
逆に、痩せっぽっちで、あまり美味しくないサンマでも、品薄で手に入りにくければ価格は上がる。つまり、価格を押し上げるのは「品質」そのものではなく、「希少性」や「欲求(サンマを食べたい気持ち)の大きさ」だ。
「サンマを食べたくて食べたくて困っている人にサンマを売ったら、高く売れました」という単純な話。
この構造はキミの仕事と給料の関係にそのまま当てはまる。
「こんなにも丁寧な仕事をしているのに、どうして、これっぽっちの給料なんだよ」という不満はお門違いもいいところ。
キミという商品の値段は「品質」だけで決まっているわけじゃない。
ついでに言うと、「これだけ頑張っているのに、どうして、これっぽっちの給料なんだよ」という不満も、やはりお門違いだ。
ステーキ屋の出口で弁当屋を出店して、10時間働いたところで、ほとんど売れない。
しかし山頂で登山客を相手に弁当屋を出店すれば、30分でも十分な売上が立つだろう。
頑張ったのはステーキ屋の出口に構えた弁当屋だが、お客さんの問題を解決したのは山頂の弁当屋だ。
会社に対して、誤った不満を持ってはいけない。
「頑張っているのだから給料を上げろ」はアホの言い分だ。
キミの労働量とキミの給料は、比例関係にない。
キミの給料を上げるには、キミという商品が希少である必要があるし、キミという商品が「お客さんの問題」を解決する必要がある。
ところで、キミを買ってくれる「お客さん」は誰だ?
キミは誰の問題を解決すればいい?
答えは言うまでもない。「キミの会社の社長」だ。キミという商品の値段(給料)を上げたければ、社長が抱えている問題の解決に向かった方がいい。
さて。
社長はどんな問題を抱えているのだろう? 話はそこからだ。
社員こそ、社長の視点を持て
給料は「労働時間」そのものの対価ではなく、「価値提供」の対価だ。
会社から見た給料は「スタッフのキープ代」とも言える。「この人材を手放さないために支払い続ける費用」だ。
ここで押さえておきたいのは、給料が「どれだけ働いたか」ではなく、「この人をキープしておく必要性がどれだけ高いか」で決まるという点だ。
代わりの利かないスキルを持ち(人脈も含む)、会社の売上や生産性に貢献し、他社に引き抜かれる可能性が高い人ほど「キープ代」は高くなる。
逆に言えば、「キミがいなくても会社は回るよね」と判断された瞬間に、どれだけ働こうが給料は伸びない。
給料は「その人が会社に与えている依存度」そのものだ。
タラタラと不満を溢(こぼ)す前に、「社長が抱えている問題」や「会社が自分をキープしておきたい理由」を探した方がいい。
(続きは本書『北極星 僕たちはどう働くか』でお楽しみください!)

