娘が0歳のとき、アパートで暮らしていた私たち夫婦。娘の夜泣きがご近所の迷惑になってはいけないと、そろそろ引っ越そうかと考え始めていた矢先、予定よりも早めの退去を後押しする、不穏な出来事が起こったのです。
静かな環境で始まった子育て
入居して2年ほどの間、住人の足音が聞こえる程度の非常に静かな環境でしたが、娘が生まれてからは常に気を揉む日々が続きました。ひどい夜泣きのときには、周囲を気にして離れた駐車場に停めた車の中で夜を明かすこともあるほど、私たちは神経を使って過ごしていたのです。
そんな中、どうしても気になっていたのが上の部屋に住む40代の男性です。夫の話では「ちょっと挙動不審な人だけど、いつも向こうから笑顔であいさつしてくれる」とのことですが、私に対しては正反対。あいさつをしても無視されるか、パッと目を逸らして足早に立ち去るだけで、まともに顔を合わせたこともありません。相手によって露骨に態度を変える様子に、私は得体の知れない不安を感じていたのです。
男性が若い女性を招くようになり…
ある日、その男性が20代くらいの女性を連れて帰宅する姿を夫が見かけました。夫が「上の階の人って、ひとり暮らしだったよね」と言うので、私も「彼女かな?」と返し、そのときは特に気に留めることもなく何気ない会話を交わしただけでした。
しかし、それから1カ月も経たないうちに女性の姿は見えなくなりました。破局してしまったのか、そこから男性の様子が急変。上の部屋からは、突然「あー!」「うわああ!」という大声や、「バンッ」「ドンドンッ」と何かを激しく叩くような音が頻繁に響くようになったのです。

