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東日本太平洋側や西日本の広い範囲で記録的な少雨により、水不足の懸念が広がっています。ダムの貯水率低下や河川の露出など、私たちの生活への影響も懸念されるなか、この状況がいつまで続くのか、少雨の原因や今後の見通しと対策について解説します。
30年に一度の少雨?
2026年に入り、宮崎県では1月の降水量が0mmとなるなど、東日本太平洋側や西日本の広い範囲で降水量が極端に少ない状態が続いています。「四国の水がめ」と呼ばれる早明浦(さめうら)ダム(高知県)では、2026年2月に入り貯水率が大幅に低下しました。これにより、2月20日からは香川県内の暮らしや産業を支える香川用水への供給量を、30%削減する「第二次取水制限」が開始されています。冬季にこれほど大規模な制限が実施されるのは1996年以来、30年ぶりという異例の事態です。
また、関東や東海地方などの主要河川でも流量が大幅に減少し、普段は見えない川底や岩場が広範囲で露出しています。
記録的少雨の要因
冬の太平洋側にまとまった雨や雪をもたらすのは、主に本州付近を通過する温帯低気圧です。しかし今冬は、日本付近に強い寒気が居座り続けたことで、低気圧の通り道となる前線が平年よりも大幅に南へ押しやられました。その結果、低気圧が日本列島から遠く離れた場所を通過、または発生自体が少ない状態が続き、太平洋側の降水量が極端に少なくなったと考えられます。
2月下旬には温帯低気圧の接近により、西日本から東日本の広い範囲でまとまった雨が観測されました。その後、3月にかけても全国的にたびたび降雨が見られ、極端な少雨の状態は徐々に解消に向かっているものの、これまでの少雨を完全に補うには至っていない地域もあります。なお、気象庁が11月25日に発表した3か月予報において、今年の冬は太平洋側を中心に少雨が予想されていましたが、予想通り少雨となった形です。
