洋食店を営む宇美さんと空さん夫婦。平穏に見える2人の日常は、ある日、大学時代の友人・杏さんが来店したことでほころび始めます。
実は宇美さんには、杏さんから婚約者だった空さんを略奪して結婚したという過去がありました。周囲から非難を浴びながら手に入れた幸せでしたが、店を訪れた杏さんの穏やかな様子を見て、宇美さんは「過去はもう許された」と身勝手な確信を抱きます。
ところが、杏さんの目的は復讐でした。宇美さんに隠れて空さんに接触した杏さんは、「宇美が浮気をしている」と密告。空さんが探偵を雇い調査を進めると、複数の男性とホテルに出入りする宇美さんの不貞が次々と露呈しました。
夫と杏さんが裏で通じているとは露知らず、宇美さんは誘われるがまま、5年ぶりの同窓会へと足を運びます。しかし、そこで待っていたのは、杏からの「裏切りを私は一生許さない」という言葉でした。
さらに追い打ちをかけるように、自分の浮気がすでに夫にバレているという事実を突きつけられます。杏さんのスマートフォンに残されていたのは、空さんからの「家を出る」という決別のメッセージ……。
宇美さんは急いで家に帰るのですが——。
絶望の淵で気づいた“夫の本性”

















杏さんの言った通り、家に帰ると荷造りをしている空さんの姿が……。宇美さんは、不倫について問いただされます。
しかし、ホテルに出入りしていたのは不倫ではなくアルバイトでした。夫婦で切り盛りする飲食店の経営が厳しく、生活をするために仕方がなくやっていたこと。そこには、空さんと夫婦でいるための献身的な努力があったのでした。
◇◇◇
かつて、略奪という形で他人の幸せを壊して手に入れた場所を、今度は自分が必死に守ろうとしていた宇美さん。しかし、皮肉にもその「守るための行動」が、かつて傷つけた杏による復讐の火種となってしまいました。
「人の不幸の上に自分の幸せは成り立たない」。そんな因果応報の厳しさを、突きつけられますね。
次の話を読む → 著者:マンガ家・イラストレーター 土井真希

