花粉症の検査や治療方法

花粉症で医療機関に相談する目安を教えてください。
医療機関を受診する目安として下記のような症状があげられます。くしゃみの回数(1日10回以上)
鼻をかむ回数(1日10回以上)
鼻づまりが治らない(長期間の口呼吸)
眼のかゆみや腫れがひどい
倦怠感・不眠・集中できない
これらの症状がある場合は、専門の医療機関へ相談したほうがよいでしょう。診療科は耳鼻咽喉科・眼科をはじめ、内科・小児科・アレルギー科でも受診可能です。花粉症の出始めた頃に治療を始めると粘膜の炎症を早期に抑えられるため、花粉症が重症化しにくいです。できるだけ早期の受診をおすすめします。
どのような検査を行いますか?
花粉症の検査にはさまざまな方法があり、鼻汁中好酸球数テスト・皮内(皮膚)テスト・血清特異的IgE抗体定量などが一般的です。鼻汁中好酸球数テストは鼻水を採取後、花粉症により増加した好酸球の数を調べます。皮内(皮膚)テストは花粉エキスを皮膚に垂らし、針で軽く皮膚表面を傷つけることで皮膚の膨らみや発疹などの反応を調べる検査です。スクラッチテスト・プリックテストとも呼ばれています。血清特異的IgE抗体定量の検査は、血液中の血清に含まれる特異的IgE抗体の値を調べます。検査によりアレルゲンとなる花粉が特定できるため、より効果的に治療が行えるでしょう。ただしこれらの検査では、すべての項目で陽性が出るとは限らないため、医療機関では問診・視診・X線検査などを併用して最終的な診断を行う方針です。
医療機関ではどのような治療を行いますか?
治療は鼻水や眼のかゆみなどの症状を軽減する対症療法と、花粉症の抗原に対する免疫獲得を目指した減感作療法の2つに分けられます。対症療法では目薬・点鼻薬・内服薬による投薬だけでなく、鼻の粘膜をレーザーで焼く治療法も含まれます。症状がひどくなる前に治療を開始することで効果を発揮しやすいです。一方、減感作療法は花粉の抽出液を低濃度から体内へ注射する皮下免疫療法や、舌の下に薬を投薬する舌下免疫療法があります。重症の患者さんには対症療法と減感作療法を合わせたアプローチをとることもあります。
編集部まとめ

花粉症の症状やメカニズム、自分でできる花粉症対策について解説しました。花粉は植物や時期、地域・気象条件により飛散のピークが異なります。
花粉が体内に侵入すると特異的IgE抗体が体内の細胞と反応し、アレルギー原因物質を体内に放出しアレルギー反応を起こします。
花粉の多い環境で何日も過ごしていると、今まで花粉症になったことがない方でも突然発症することもあり注意が必要です。
症状として鼻水・鼻づまり・眼のかゆみが多いですが、なかには喉の違和感や倦怠感などを訴える方もいます。
花粉症対策では花粉を体内に入れないことが大切です。家に入る前に花粉を落としたり花粉が付きにくい服装を選んだりするとよいでしょう。
医療機関では検査以外にも、X線検査や問診などを併用しながら総合的に花粉症の診断を行います。治療は対症療法や減感作療法などで徐々に症状を減らす方針です。
花粉症の症状が収まらない場合は、できるだけ早めに医療機関へ受診することをおすすめします。
参考文献
平成22年度花粉症対策花粉症Q&A集(平成22年度)
花粉症環境保健マニュアル2022
アレルギー性鼻炎ガイド 2021年版
花粉症患者の日常生活について
コメディカルが知っておきたい 花粉症の正しい知識と治療・セルフケア
花粉症 的確な花粉症の治療のために(第2版)

