出かけると疲れるで、身体はどんなサインを発している?メディカルドック監修医が考えられる病気などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
※この記事はメディカルドックにて『休みの日に「出かけると疲れる」のはHSPの可能性?他の原因や対処法を医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。
「出かけると疲れる」症状が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「出かけると疲れる」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
慢性疲労症候群
慢性疲労症候群は、体のさまざまな部位に影響を与え、長期にわたって症状が続く病気です。最も一般的な症状は極度の疲労です。その他にも、睡眠障害や思考力の問題、身体的・精神的な活動の後に症状が悪化するというものがあります。慢性疲労症候群の患者の中には、体の痛みや高熱、関節痛といったインフルエンザのような症状を呈する人もいます。慢性疲労症候群のはっきりとした原因はまだわかっていませんが、脳内の神経の炎症などが関与している可能性があるとされています。
治療法は、内科的治療や精神科的治療などが行われます。それぞれの患者の症状に合わせ、漢方薬やビタミンC補充などを行います。
特に長期間、強い疲労感を感じている人は、一度内科受診することをおすすめします。
糖尿病
糖尿病は、インスリンというホルモンが働かなくなり、血液中を流れるブドウ糖、つまり血糖値が高くなる病気です。膵臓の機能が低下することによるインスリンの分泌低下と、肥満などが原因でインスリンが効果を発揮しない場合があります。
糖尿病では、高血糖状態になり、体が糖分をエネルギーとして十分に利用することができなくなります。また、尿の量も増え、脱水傾向になります。すると疲労感を感じることにつながります。糖尿病の治療は、血糖値を下げる薬の内服や、インスリン注射を行います。
急激な体重減少や疲労感、喉の渇きなどの症状がある方や、健康診断で血糖値の異常を指摘された方は、内分泌内科を受診しましょう。
自律神経失調症
自律神経失調症は、自律神経という意思と無関係に体の状態をベストに保ってくれる神経の働きのバランスが崩れてしまった状態のことです。ストレスや生活習慣の乱れなどが影響しているといわれています。倦怠感や疲労感、熱っぽさ、痺れ、息切れ、動悸、めまい、頭痛、不眠、食欲不振などさまざまな症状が現れます。
症状は長引くことが多いですが、ストレスとうまく付き合い、生活習慣を正すことで症状はかなり改善します。治療法としては、症状を抑えるための対症療法や、心理的なアプローチなどがあります。自律神経失調症が疑われる場合には、かかりつけ医などに相談してみましょう。定期的に通院することが大切です。
更年期障害
更年期障害は、閉経を挟んだ10年間(更年期)に現れる、身体的・精神的症状のことを指します。加齢に伴うエストロゲンの低下や、体の機能低下や社会環境の変化などが原因と考えられています。症状としては、のぼせや発汗、ほてり、イライラ感、不眠、抑うつ、関節症状、疲労感、めまい、動悸、息切れ、皮膚症状、などさまざまなものがあります。治療としては、ホルモン補充療法や漢方薬などがあります。
生理不順になってきたことに加え、いろいろな症状が現れる場合には更年期障害の可能性があります。しかし、糖尿病や甲状腺機能低下症、メニエール病などの除外も必要です。気になる場合には、内科や婦人科などを受診するようにしましょう。
うつ病
うつ病は、抑うつ性障害とも言われる、よくみられる精神障害の一つです。長時間にわたって気分が落ち込んだり、活動に対する喜びや興味が失われたりします。
ゆううつな気分が少なくとも2週間、ほぼ毎日、1日中続きます。その他、集中力の低下や睡眠障害、強い疲労感、自殺願望などが他の症状として現れます。
うつ病の第一の治療法は、心理療法です。症状が重い場合には、抗うつ薬の併用も考慮されます。もしゆううつな気分が続き、疲労感も強く、自分を傷つけるような衝動が現れるようであれば、早めに精神科や心療内科を受診しましょう。
「出かけると疲れる」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「出かけると疲れる」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
出かけるとすぐに疲れてしまう原因は何ですか?
木村 香菜(医師)
過労や睡眠不足、ストレスなどが主な原因と考えられます。また、体調不良や慢性疲労症候群、自律神経の乱れなども、外出時に疲労感を感じる原因となります。
人ごみに行くとなぜすぐに疲れてしまうのですか?
木村 香菜(医師)
人ごみに出ると、多くの情報や刺激があります。それによって、通常よりも脳が過剰に働き、エネルギーを消耗しやすくなることもあります。また、物理的に他人と距離が近く、身動きが取りづらくなってしまうために疲労感を感じることもあるでしょう。
外に出かけると疲れるのは何の栄養素不足でしょうか?
木村 香菜(医師)
疲労感の原因として、鉄欠乏性貧血があります。日常生活で、鉄分を積極的に摂取することが大切です。

