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『高血圧』の危険性! 『糖尿病』など関連疾患のリスクと対策【医師解説】

『高血圧』の危険性! 『糖尿病』など関連疾患のリスクと対策【医師解説】

高血圧は単独で存在することもありますが、他の生活習慣病と密接に関連していることが少なくありません。メタボリックシンドロームや糖尿病といった病気と高血圧が重なると、心血管疾患のリスクはさらに高まります。これらの病気は互いに影響し合い、悪循環を生むこともあるため、総合的な管理が必要です。ここでは高血圧と関連の深い疾患との関係性について詳しく見ていきます。

中路 幸之助

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

高血圧が関連する様々な疾患

高血圧は単独でも問題ですが、他の病気との関連性も深く、複数の疾患が同時に存在することで相互に悪影響を及ぼし合うことがあります。これらの関連を理解することで、より包括的な健康管理が可能になります。

メタボリックシンドロームとの関係

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満に加えて、高血圧、高血糖、脂質異常のうち2つ以上が該当する状態を指します。これらの異常は単独でもリスクを高めますが、重複することで動脈硬化性疾患の危険性が相乗的に高まることが知られています。
内臓脂肪の蓄積により分泌される生理活性物質が、インスリン抵抗性を引き起こし、血糖値の上昇や脂質代謝の異常、血圧上昇に関与します。このため、メタボリックシンドロームの方では、血圧だけでなく体重管理、血糖コントロール、脂質管理を総合的に行う必要があります。
生活習慣の改善がメタボリックシンドロームの基本的な治療となります。食事療法では食塩制限に加えて、総カロリーや脂質、糖質のバランスにも配慮します。運動療法により内臓脂肪を減少させることで、血圧を含む各種指標の改善が期待できます。

糖尿病と高血圧の相互作用

糖尿病の方の約40〜60%が高血圧を合併しているとされ、両者の組み合わせは心血管疾患や腎障害のリスクを著しく高めます。糖尿病では血管内皮機能が障害され、血管が硬くなりやすく、高血圧が発症しやすい状態になります。
また、糖尿病性腎症が進行すると、腎臓からの食塩と水分の排泄が低下し、血圧が上昇します。高血圧はさらに腎機能を悪化させるため、早期からの厳格な血圧管理が重要です。糖尿病を合併している場合の降圧目標は、合併していない場合よりも厳しく設定されることが一般的です。
糖尿病と高血圧の両方がある方では、食事療法において食塩制限と糖質管理を同時に行う必要があります。また、使用する降圧薬の中には血糖値に影響するものもあるため、医師は薬の選択にも配慮します。定期的な血圧測定と血糖測定を行い、両方を適切な範囲に保つことが合併症予防につながります。

まとめ

高血圧は適切な管理により、健康な生活を維持することができる病気です。自覚症状が乏しくても、定期的な血圧測定と生活習慣の見直しを続けることが重要です。血圧が高めと指摘された方は早めに医療機関を受診し、専門的なアドバイスを受けることをおすすめします。すでに治療中の方は、自己判断で薬を中断せず、医師の指示に従って継続的に管理していくことが、将来の合併症予防につながります。

参考文献

日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019解説冊子」

厚生労働省「e-ヘルスネット – 高血圧」

国立循環器病研究センター「循環器病情報サービス – 高血圧」

日本循環器学会「循環器病ガイドラインシリーズ」

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

配信元: Medical DOC

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