「翼状片手術は失敗」することはあるの?手術の流れも解説!【医師監修】

「翼状片手術は失敗」することはあるの?手術の流れも解説!【医師監修】

翼状片の再発について

翼状片の再発について

翼状片は再発しますか?

翼状片は、結膜の下にある線維芽細胞が異常に増殖することで生じるため、手術で切除しても再発する可能性があります。特に若年の方や、翼状片が大きく進行していた場合は再発率が高く、単純切除のみでは約半数に再発が見られるともいわれています。

再発予防には、手術中に細胞の増殖を抑える薬(マイトマイシンC)を使用したり、正常な結膜を移植する方法が取られることがあります。また、紫外線対策や生活習慣の見直しも再発予防に役立ちます。

翼状片が再発しにくい手術について教えてください

翼状片が再発しにくい手術法として自己結膜移植術があります。この手術法は、翼状片を切除した後、その部分にご自身の正常な結膜を移植して縫い付ける方法で、結膜弁移植とも呼ばれています。

単純な切除のみの場合、再発率は50%程度にも達しますが、自己結膜移植を併用することで再発率を下げられます。ただし、若年層では細胞の再生が活発なため、再発のリスクがやや高くなる傾向があるため、注意が必要です。

翼状片の手術後も眼科受診が必要ですか?

翼状片の手術後は、再発や炎症の有無を早期に確認するために、定期的な眼科受診が必要です。術後は抗炎症薬や抗菌薬の点眼が処方されることが多く、正しく使用されているか、角膜や結膜の状態に異常がないかを確認することが重要です。

また、再発を防ぐためにも、経過観察を続けることが推奨されます。術後の視力の変化や乱視の程度もチェックされるため、手術を受けた後は医師の指示に従い、継続的に通院することが大切です。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

翼状片は良性の病気ですが、進行すると視力に影響を及ぼすことがあります。早期であれば経過観察のみで済むことも多いとされているため、気になる症状があれば早めに眼科を受診してください。

手術が必要となった場合も、進行する前の時期に行えば視力への影響を抑えられるため、紫外線対策や定期的な受診を心がけながら、治療に取り組んでいきましょう。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで翼状片手術は失敗することはあるのかについてお伝えしてきました。翼状片手術は失敗することはあるのかの要点をまとめると以下のとおりです。

翼状片とは、白目(結膜)の組織が異常に増殖し、黒目(角膜)の方へ入り込んでくる病気だが、放置すると、少しずつ黒目(角膜)に入り込み、進行とともに乱視や視力低下を引き起こすことがある

翼状片は点眼薬での根本治療は難しく、進行すると視力に影響を及ぼすため、角膜中央に達する前ぶ手術による切除が必要となるが、進行しすぎると視力回復が難しくなることがあるため注意が必要

翼状片は、原因となる細胞の性質から手術後に再発する可能性があり、若年層や進行例では再発率が高く、単純切除では半数が再発するといわれているため、定期的な眼科受診と医師の指示に従ったケアが重要

翼状片は、白目の組織が黒目に入り込むことで異物感や充血、視力低下を引き起こす良性の病気です。点眼薬では改善せず、進行すると手術が必要になります。
手術は安全性が高いとされているものの、再発のリスクがあるため、再発予防にはマイトマイシンCの使用や自己結膜移植術が効果が期待されています。
特に若年層や進行した翼状片では再発率が高くなる傾向があるため、術後も定期的な眼科受診と紫外線対策を続けることが大切です。
これらの情報が少しでも翼状片手術は失敗することはあるのかについて知りたい方のお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考文献

翼状片|東邦大学医療センター 佐倉病院眼科

配信元: Medical DOC

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