頭痛薬で頭痛!? 急性期治療薬と頭痛の関係
編集部
片頭痛の急性期治療薬について教えてください。
原先生
片頭痛の急性期治療薬にはさまざまな種類があり、適切に使えば高い効果が実感できる人も多くいます。しかし、急性期治療薬を頻繁に使用し過ぎると、かえって頭痛が起こりやすくなる「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」と呼ばれる状態になることがあります。
編集部
どのくらいの服用頻度から、飲み過ぎと考えた方がよいのでしょうか?
原先生
一般的には、月に10日以上の使用が3カ月以上続いている場合は注意が必要です。薬の使用回数が増えるほど、頭痛が慢性化し、薬が効きにくくなる悪循環に陥ることがあります。
編集部
薬が効きにくくなることがあるのですね。
原先生
そうですね。痛みを我慢し過ぎるのもよくありませんが、悪循環に陥らないためにも、自己判断で使用回数を増やすことは避けましょう。頭痛の頻度が増えてきた場合や、薬を使う回数が多くなってきたと感じた場合には、医師に相談してください。早めに治療方針を見直すと同時に、回数を減らす治療を始めることが大切です。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
原先生
「頭痛くらいで病院に行くのは大げさ」と考え、受診せずに痛みを我慢している人は少なくありません。しかし、頭痛に悩む人は働き盛りの世代や子育て世代に多く、片頭痛の労働遂行能力低下による経済的損失は年間3600億〜2兆3000億円に上るともいわれています。治療で生活の質が劇的によくなる人もいるため、つらい頭痛は我慢せず、ぜひ一度、医師に相談してみてください。
編集部まとめ
片頭痛は命に関わる病気ではありませんが、慢性化すると日常生活や仕事に大きな影響を及ぼします。急性期治療薬は正しく使えば有効な治療手段になるものの、使い過ぎることで頭痛を悪化させてしまうこともあります。頭痛の頻度や薬の使用回数が増えてきたと感じたら、早めに専門医へ相談する――これが症状をコントロールするための第一歩です。
参考文献
国際頭痛分類第3版beta版
頭痛の診療ガイドライン2021

