加藤浩次、小出恵介、よしひろまさみちが語る“音楽に彩られた”傑作「あの頃のペニー・レインと」の魅力<加藤浩次とよしひろのサタデーシネマ>

加藤浩次、小出恵介、よしひろまさみちが語る“音楽に彩られた”傑作「あの頃のペニー・レインと」の魅力<加藤浩次とよしひろのサタデーシネマ>

「加藤浩次とよしひろのサタデーシネマ」
「加藤浩次とよしひろのサタデーシネマ」 / ※提供画像

映画好きで知られるお笑い芸人・加藤浩次と映画ライターのよしひろまさみちが作品を語り尽くす「加藤浩次とよしひろのサタデーシネマ」(土曜朝8:00-11:00、BS10)。10月4日(土)の放送では、2000年に公開された映画「あの頃のペニー・レインと」が取り上げられ、ゲストの俳優・小出恵介とともに知られざる撮影秘話や作品の魅力が語られる。

■キャストのリアルな演技と名曲が生む青春の空気感

小出はレスター・バングス役を演じたフィリップ・シーモア・ホフマンについて「リアリティがあって、役どころとしてもかっこよくて、特に印象に残っている」とコメント。これに対してよしひろは、「実はレスター・バングス役はジャック・ブラックとか、多くの俳優がやりたがっていた。結果としてホフマンに落ち着いたが、当の本人は撮影中ずっと風邪をひいていた」という意外な裏話を披露した。加藤は「でも、それが結果としていい感じの演技になったのかな」と頷き、あらためて作品が醸し出す独特の空気感に感心を寄せる。

本作を語るうえで欠かせないのが、全50曲にもおよぶ音楽の数々だ。よしひろは「本当に音楽に予算をかけた作品。ここまでの映画はなかなかないと思います」と解説。小出が「冒頭のシーンでサイモン&ガーファンクルが聞こえてきたとき、直感的に時代背景が浮かんできた」と語ると、加藤も「ずっとロックが流れてるから、全体的にかっこいい作品に仕上がっている。アメリカを転々としながらエピソードが続いていくから全然飽きないし、曲を聴いてても懐かしさが込み上げてくる」と熱を込めて同意した。

さらに加藤は脚本について「主人公の15歳の少年が、最後にどんな記事を書くのかずっと気になる。ここのゴールが映画の引っ張りになっていて、ひとつの“筋”があったのは映画として素晴らしい」とそのクオリティーを絶賛する。

劇中に登場する「スティル・ウォーター」というバンドにまつわるエピソードも登場。実は当時、決してメジャーではなかったものの、アメリカ国内には同名のバンドが存在していた。そこで撮影スタッフはバンド名の使用許諾を得るために「キャメロン・クロウの映画なので、ぜひとも無償で名前を貸してください」と打診。ところが結局、どう説得しても有料でしか許可が下りなかったという。なんとも現実的な裏話に、スタジオは笑いに包まれた。

番組のラストで小出は「それぞれの俳優さんの輝いていた瞬間がみられる作品。それこそが映画の良さだと思う」と総括。加藤も「自分の想像していた枠を飛び出すような作品。そういう映画が観たいんだろうなと思いますね」と語りつつ、「今だったら全部犯罪」とオチをつけて笑いを誘った。

名曲をふんだんに使い、観客の感情を揺さぶることで映画体験を格段に豊かにするという手法は今も昔も変わらない。しかし本作品のベースとなっているのはキャメロン・クロウ監督の実体験であり、彼自身の視点が色濃く反映されている。だからこそ本作は単なる青春映画や音楽映画にとどまらず、当時のカルチャーや空気感をリアルに体感できるのだ。

■「あの頃のペニー・レインと」ストーリー

1973年。15歳のウィリアムは母親とふたり暮らしの高校生。ロックの世界に目覚めた彼は、著名なロック評論家で音楽雑誌の編集長でもあるレスターに自分が書いた音楽記事を認められて、仕事をもらうことに成功。さらに、「ローリング・ストーン」誌からも声がかかり、新進バンド、スティルウォーターのツアーに同行取材することに。ウィリアムはスティルウォーターを追う少女たちの中で一際美しいペニー・レインに恋をする。
「あの頃ペニーレインと」
「あの頃ペニーレインと」 / (C) 2000 DreamWorks Films L.L.C. and Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.

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