「くも膜下出血と目」についてよくある質問
ここまでくも膜下出血と目について紹介しました。ここでは「くも膜下出血と目」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
脳に異常があると目にどんな症状が現れることが多いですか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
脳の異常はしばしば目に様々な症状となって現れます。代表的なものは、目の動きや瞼(まぶた)に関する異常です。脳から眼球運動を支配する神経に問題が生じると、物が二重に見える(複視)ようになったり、まぶたが十分に持ち上がらなくなる(眼瞼下垂)ことがあります。実際、脳動脈瘤など脳内の異常が原因で、片目の眼瞼下垂や複視が起こるケースがあります。また、脳の視神経や視覚をつかさどる領域が圧迫・損傷されると、視野の一部が欠ける(見える範囲に黒い部分が生じる)、視力が急に低下するといった症状も現れます。さらに、脳圧の上昇や脳の膜(髄膜)への刺激によって、光を見ると眩暈や痛みを感じる(光過敏)症状が出ることも多いです。このように脳のトラブルは目の異常となって表面化することが多いため、目の症状から脳の病気が見つかるケースも少なくありません。
まとめ
くも膜下出血は突然発症しうる非常に重篤な病気です。発症すると約半数が死亡するとされ、たとえ助かっても後遺症を残す可能性が高いため、発症自体を防ぐことが何より重要です。
目に現れる異常は脳の異常を示すサインになり得ます。視野の欠損、複視や眼瞼下垂、瞳孔の左右差、光過敏といった症状がみられたら要注意です。これらを決して見逃さず、早期に専門医を受診することで命に関わる事態を避けられる可能性があります。
くも膜下出血のリスクを下げるため、日頃から予防に努めましょう。具体的には、高血圧の予防・治療、禁煙、節度ある飲酒、適度な運動や減塩など健康的な生活習慣の維持が大切です。また家族に脳卒中歴がある方は脳ドック等で未破裂動脈瘤のチェックも検討してください。早めの対策で大切な命を守りましょう。

