私の実家では、両親と祖母が3人で暮らしています。祖母は体が不自由な上、認知症もあり、両親が交代で介護を続けています。週の半分ほどはデイサービスを利用していますが、日々の衣食住の世話にはほぼ付きっきりで、両親の疲労やストレスは相当なものです。そんな家族の姿を目にするたびに、私自身も将来への不安を感じずにはいられません。
祖母の介護に追われる両親の暮らし
両親は祖母を在宅で介護しています。祖母は認知症が進んでおり、食事や着替え、入浴など、日常生活のほとんどに手助けが必要です。
週に数回はデイサービスを利用しているものの、それでも両親は長時間家を空けることができません。介護と家事に追われる毎日は、精神的にも体力的にも負担が大きく、両親ともに「この生活も数年のことだから……」と自分たちを励ましながら過ごしています。
しかし両親もすでに高齢期に差しかかる年齢であり、その疲労は日々積み重なっているように見えます。
祖母に自分を覚えてもらえない寂しさ
私は実家を出て暮らしているため、帰省できるのは年に1~2回程度です。久しぶりに帰省しても、祖母はもう私のことを認識できません。幼いころから大好きだった祖母の記憶から、自分が消えてしまったことは、とても寂しい経験でした。
それでも、祖母に罪はなく、老いとはこういうものだと受け止めるしかありません。目の前で祖母の記憶が少しずつ薄れていくのを感じるたび、人は誰しも老いていくものなのだと実感します。

