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通勤中にスマホで執筆も、松尾剛行弁護士の「超高速インプット・アウトプット」術

通勤中にスマホで執筆も、松尾剛行弁護士の「超高速インプット・アウトプット」術

●AIが変えるキャリアのあり方に関心

弁護士によるAI分野への取り組みというと、法律問題が中心になりがちだが、松尾氏は、キャリアの問題にも注目してきた。2015年にAI・ロボットと労働法をテーマに講演してから、既存の仕事をテクノロジーに奪われることはあるのか、キャリアのあり方がどう変わるのかを考え、AI時代のキャリア論をライフワークにするようになった。『キャリアデザインのための企業法務入門』『キャリアプランニングのための企業法務弁護士入門』(いずれも有斐閣)など、キャリア関連の著作も複数あり、特別客員教授としてキャリア教育も担当している。

「発展が目覚ましいリーガルテックも、キャリア的な観点からはテクノロジーと人間との競争と捉える向きもあります。例えば、昔は弁護士が調べていたものを、リーガルテックではAIが簡単に出してくる時代に弁護士や法務パーソンがどう付加価値を出していけばいいのか、キャリア論の観点から考えることが大事です」と強調する。

必ずしも将来には悲観的ではなく、「法務パーソンはこれまで、外部の弁護士から借りてきた知識で自社の意思決定してきましたが、アウトソース先がAIに変わるだけで、必要な能力は変わりません。弁護士についても、暗黙知が多い領域等、AIが苦手な部分で付加価値を高めていけば、簡単には代替されないでしょう」と見通す。

今後も、先端技術やキャリア論、企業法務など、様々なジャンルでの情報発信に意欲を示す。「既に年齢よりも多い数の書籍の出版を実現したので、可能なら4桁に乗せたいですね」と夢は壮大だ。そのためにも、「読者に求められることが何よりも大事。求められることに応えていきたい」と意気込む。

未来を見据えて、自分の頭で考え抜き、ためらわずに動く。そのスタンスが、今後も多くの人たちの思考を刺激して、社会を進化させるものになっていく。

【プロフィール】
まつお・たかゆき 東京大学法学部卒、ハーバード・ロースクール等卒業。弁護士・NY州弁護士・法学博士。情報法関係の発信を積極的に行っており、『生成AIの法律実務』(弘文堂、2025)や『法律実務家のためのインプット・アウトプット術』(弘文堂、2026)などを執筆。AI時代に生き残るためのキャリア論の発信も。

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