
ドラマプレミア23「キンパとおにぎり~恋するふたりは似ていてちがう~」(毎週月曜夜11:06-11:55、テレ東系/Lemino・TVerでも配信あり)が3月16日に最終回を迎えた。最終話では、リン(カン・ヘウォン)の帰国が決定し、遠距離恋愛になった大河(赤楚衛二)とリンの様子が描かれた。 (以下、ドラマのネタバレを含みます)。
■日本人男子×韓国女子のピュア・ラブストーリー
本作は、日本人の長谷大河と韓国人のリンが、文化や価値観の違いにとまどいながらも魅かれ合い、やがて自分自身を見つめ直して前を向いていく姿を描いた物語。Netflixでも、全話世界独占見放題配信されている。
■リンの帰国が決定
リンは、韓国の広告デザイン会社の面接に合格した。彼女からその報告を受けた大河は、すぐには言葉を返すことができなかった。合格=リンの帰国が決まったことを意味するからだ。
しばらくの沈黙の後、彼は「おめでとう」と静かに微笑み、彼女の努力をねぎらった。リンが礼を言った後、2人の間にまた沈黙が流れた。リンは、大河のつらい気持ちを察し、彼が自分の為にすごく悩み、いろいろ考えてくれた気持ちを韓国に帰っても大事にしたい、と告げるのだった。
そして大河の手を取り、「寂しくなったら、我慢しないでね」と伝えると、大河も「リンもね」と笑顔を見せた。リンは「私は我慢しない人だよ。知ってるでしょ?」と彼を笑わせた。そして、彼は自分にも言い聞かせるように「オレたちなら…大丈夫だよ」と彼女に告げた。
■大河がリンを連れていったのは…
大河は、リンが帰る前に自分が育った所を見せたい、と彼女を彼の実家がある長野に誘った。河原を散歩中、当時はここで1人で自主練習をしていたと語る大河に、リンが「走る姿が見たい」とおねだり。恥ずかしがる彼に「勝負しよう!」とリンが言って先に走り出した。
遅れて走り始めた大河はあっという間にリンを追い越し、その距離はどんどん離れていく…。遠くなっていく彼の後ろ姿を見て、リンはこれからの2人の距離が重なり、哀しくなって立ち止まってしまった。
泣いているリンに、自分のハンカチを渡す大河。韓国ではハンカチは“別れの涙を拭く”という意味もあるからだろうか、それを見つめながら彼女はさらに泣いた。余談だが、韓国ではハンカチを持ち歩く習慣がほとんど無い。そして、“別れ”を想起させるということでプレゼントには不向きだ。第1話で大河が雨で濡れた彼女にハンカチを渡した時に「なつかしい…」と言ったのは幼い頃に持っていたのを思い出したからだろう。

■大河、母と兄にリンを紹介
リンを連れて実家を訪れた大河は、母(中島ひろ子)と兄(田島亮)にリンを紹介。リンが今月卒業して韓国で働くと知って動揺する2人に、大河は「2人で決めたこと」と説明した。そして、リンのおかげで“栄養士になる”という新たな目標を持つことができたと告げた。30歳近くなって再び学校に通う、と聞いた兄は「現実を見ろ。またダメになったらどうするんだ!?」と問いただした。だが大河は、その問いかけを遮るように「またダメになったとしても、またやり直せるとわかったから、もう大丈夫」と、力強く告げた。強い眼差しで語る大河に、母と兄は大河が変わったことに気付いたようだった。
兄は、大河に「田の実の住所を教えろ」と言い、驚く大河に、オマエが世話になってるんだから上京した時に挨拶に行く、と伝えた。ぶっきらぼうで優しい言葉が言えない兄の精一杯のエールだ。兄が自分を認めてくれた気がして、大河は笑顔を見せて礼を言った。
一方、母もリンに、大河が陸上をやめる時に心配でいろいろ言ってしまったが、もっと信じて見守るべきだった、と心情を打ち明けた。そして、大河とリン、2人だけの答えをきっと見つけられる、と励まし、「大河のこと、よろしくね」と伝えた。
帰り際、大河は母と兄に「自分なりにコツコツ頑張るから」と言い、2人は大河とリンを見送りながら安心した笑顔を見せた。
■思い出のおにぎり
卒業式も終わり、帰国当日に。リンは、大河と2人で探して決めた思い出の詰まったガランとした部屋を離れがたい思いで見渡した後、彼と共に部屋を出た。
空港のロビーで、2人はマスト事項として「毎日、起きた方が連絡すること」「寝る前のビデオ通話」を約束。そして、休みが取れたら会う日を話し合うことも語り合った。
そして、大河は「最後に…最後じゃないんだけど」と、リンにおにぎりを渡した。リンが一口かじると、中には牛肉のしぐれ煮が。それは、2人が初めて会った日に、大河がリンに握った物と同じだった。
リンは「これって、何て言うんですか?」とあの時のように尋ねた。「ししとうと牛肉のしぐれ煮です」と、大河も当時を思い出しながら答えた。「しぐれ煮…何か韓国のジャンジョリムと味が似てますね」…当時の会話を再現するリン。大河は初めて会った時からこれまでのことがフラッシュバックした。楽しかったこと、気持ちがすれ違ったこと、励まし合ったこと、大ゲンカして一度は別れてしまったこと、お互いに大切に想い合っていたこと…この1年、思い出が多すぎる。

■「オレは、リンに救われたんだよ」
想いが溢れだした大河は、今まで口に出さないようにしていた「行かないと、いけないよね…」という言葉をついに言ってしまい、涙をこぼした。彼は「ごめん…最後に…最後じゃないけど…」と、リンの心を今さら揺らすことを言ってしまったことを謝り、「でも、オレはリンに救われたんだよ」と伝えた。
リンを抱きしめ、溢れる涙を拭わずに「ありがとう、本当にありがとう」と何度も言う大河。2人は長いキスをしていつまでも抱き合うのだった。
■日本と韓国、始まった遠距離恋愛
リンは韓国で社会人として、大河は日本で学生としての生活が始まった。毎晩ビデオ通話でお互いの1日を報告し合い、大河の誕生日にはリンが日本に来てお祝いしてくれた。
だが、時が経つにつれ、お互いに自分が知らない人たちとの自分が知らない思い出が増えていった。どんな苦労をしたのか、どんな楽しいことがあったのか、それを知るのは話と写真だけ。そこには自分は居ない。これまで共有していた時間は、それぞれの時間へと変わっていく。そして、“約束”だった毎日の通話が、次第に“義務”になり始める…。ビデオ通話の途中でお互いに寝落ちしてしまい、目を覚ました大河は、リンの寝顔を見ながら、そっとパソコンを閉じた。

■3年後の彼らは…
3年後。乃愛(片岡凜)のヒモ彼だった秋紀(福山翔大)は、ライターとして初連載を持つまでに。ジュンホ(ムン・ジフ)への借金も順調に返している。そして、乃愛は夢だったアメリカに留学中だ。
大河はスポーツ栄養士として歩み出し、作本(三浦誠己)にも認められているようだ。以前は、作本は大河を「長谷さん」と呼び、敬語で話していたが、今では「大河」と呼んで敬語も無くなった。
そして、彼が作ったキンパを食べて「メッチャおいしい!」と言った後輩に、「昔、大事な人に教えてもらったんだよね」と言って、懐かしむような笑顔を見せた。
一方、リンは仕事帰りに親友のユンギョル(ソ・ヘウォン)と夕食を。リンが頼んだおにぎりを見て、ユンギョルは「それ好きだよね」と言い、続けて「あ!元カレの影響?」と言った。リンは微笑みながら、幸せそうにおにぎりをほおばった。

■一生忘れられない恋
視聴者は、この展開に「えっ!?別れちゃったの??」と衝撃。だが、実際問題として2人が一緒になるには、どちらかの国に住むしかない…。大河もリンも幸せそうな笑顔を見せていたので、良い別れ方をしたのだろう。そして、「ダメになったとしても、またやり直せる」との大河の言葉のように、状況が変わっていつかまた2人が一緒になる日が来るかもしれない。今後のことはわからないが、2人の1年間は人生の大きなターニングポイントであり、一生忘れられない恋であることは間違いない。
◆文=ザテレビジョンドラマ部


