育児に悩むたび相談していたベテラン先生。ある日先生からされた“お願い”に、人間関係のさじ加減を学びました。知人から聞いたエピソードを紹介します。
先生
私は5歳の娘がいる主婦です。
娘は幼稚園に通っており、担任は経験の浅い新人の先生。
経験は浅いものの、一生懸命子どもに向き合ってくれる人だったので、その点は良い印象を抱いていました。
その一方で、私が慕っている先生は別にいました。
その先生は幼稚園の先生として30年以上のキャリアを持つB先生。
いつも的確な答えをくれるB先生に、私は絶対の信頼を置いていたのです。
B先生からの“お願い”
そんなある日のこと。
子どもを園に送って行くと、B先生が私に向かって手招きしていました。
「なんだろう?」と思いB先生のもとへ向かうと、先生は私を人気のない所へと連れて行きます。
誰もいないところで立ち止まったB先生は、少し困ったような笑顔を浮かべました。
そしてこう言ったのです。
「悪いんだけどね、私に相談する前に一度担任にも相談してみてほしいのよ」
先生はすまなそうに言います。
「実はね、担任が『私じゃ相談相手にならないですよね』って自信なくしちゃっていて」
先生のその言葉に、私は思い当たることがありました。
昨日の朝、何度言っても支度を始めない娘をつい強く叱ってしまった私。落ち込みながら園に送って行くと、担任の先生とB先生が並んで立っていました。
そこで私は真っ先に、B先生に「さっきつい強く叱ってしまって……」と話しかけたのです。
それだけでなく、思い返せば一度も担任の先生に育児の悩みを相談したことがないと気が付いたのです。

