突きつけた、家族としての責任
「お母さんは家政婦じゃないのよ!」私の怒声に場は凍りつきました。
「言葉を鵜呑みにせず、現状を見てよ。もし無理がたたってお母さんが倒れたら、あなたたちが責任を持って介護できるの? できないなら、今の甘え方はあまりに無責任じゃない?」
実家は無料の託児所でもレストランでもない。
「今後は宿泊禁止。来るなら食事は自分たちで持参」という厳しいルールを突きつけた私に、弟は「姉ちゃん、何様だよ!」と罵倒してきましたが、私は一歩も引くつもりはありませんでした。
守りたかったのは、母の穏やかな時間
その後、弟夫婦の頻繁な帰省は止まりました。
母は「少し寂しいけれど、体が本当に楽になったわ」と、久しぶりに穏やかな週末を取り戻したようです。
身内だからこそ、正論をぶつけるのには勇気がいります。
でも、誰かの犠牲の上に成り立つ幸せは本物ではありません。
家族でも越えてはいけない線があるのです。
突き放すことが結果的に母を守り、親子の自立に繋がったのだと、今は感じています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

