猫の『高血圧症』とは?静かに進行する見えない病気
猫の高血圧症は「シニア猫だけの問題」と思われがちですが、実際には年齢を問わず注意したい病気のひとつです。
血圧が高い状態が続くことで、体の中の血管に強い負担がかかり、重要な臓器が少しずつダメージを受けていきます。
血圧とは、血液が血管の壁を押す力のことを指します。イメージすると、水道ホースに強い水圧がかかり続ける状態に近いでしょう。圧力が強すぎるとホースが傷むように、猫の細い血管も傷つきやすくなります。
怖い点は、初期段階ではほとんど外見の変化が見られないことです。元気そうに見えるまま進行するケースも多く、飼い主が異変に気づいたときには視力低下や臓器障害が起きている場合もあります。
特に7歳くらいを過ぎた中高齢の猫では、健康診断で偶然発見されることも珍しくありません。「症状がない=健康」とは限らないため、血圧測定も大切なチェック項目と考えることが安心につながります。
主な原因と見逃せない症状は?こんな変化は要注意
猫の高血圧症の多くは、別の病気が引き金になります。代表的なのが慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症です。腎臓は血圧を調整する役割を持つため、機能が低下すると血圧が上がりやすくなります。
人でいう「生活習慣病」と少し似た関係と考えると理解しやすいかもしれません。体のバランスが崩れた結果として血圧が上昇するのです。
注意したい症状には次のようなものがあります。
急に物にぶつかる 瞳孔が開いたままになる 落ち着きがなくなる けいれんやふらつき 食欲や活動量の低下中でも多いのが「突然見えなくなる」ケースです。高血圧によって網膜の血管が傷つき、眼底出血や網膜剥離を起こす場合があります。昨日まで普通に歩いていた猫が、急に壁沿いに移動するようになったら注意信号といえるでしょう。
性格の変化として現れることもあり、「年を取ったから」と見過ごされやすい点も特徴です。小さな違和感を早めに拾えるかどうかが、その後の生活の質を左右します。

