映画ライター・ムービージャーナリストのよしひろまさみちさんが、今月もマストな映画ニュースをモリモリお届けしますよ〜。
『国宝』の次はこちら！『宝島』9月19日より全国順次ロードショー
約3時間の長尺、大河ドラマ級の壮大な人間ドラマ。といえば、今年は『国宝』がありましたが、あれにはまった方なら『宝島』も絶対必見。直木賞を受賞した真藤順丈原作の同名小説を実写化したこの作品。青春あり、謎解きあり、アクションあり、恋愛あり、とエンタメ全部盛りですが、戦後80年の今、見つめ直さないとダメな戦後沖縄の歴史が凝縮した3時間超（191分）です。主演の妻夫木さん、広瀬さんにお話をうかがい、オトナミューズ公式ウェブにてまもなく公開予定ですので、そちらもお楽しみに。
story_1952年、米軍統治下の沖縄。「戦果アギヤー」という若者達は、米軍基地に侵入して物資を強奪、それらを困窮する一般人に分け与えていた。ある夜の襲撃で、彼らは思いもよらぬものを手にしてしまい、リーダーのオン（永山）が失踪。それをきっかけにグスク（妻夫木）、ヤマコ（広瀬）、レイ（窪田）らは別々の道を歩み始めるのだが……。
監督：大友啓史／原作：真藤順丈／出演：妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、尚玄、ピエール瀧 ほか／配給：東映、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント／公開：9月19日より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国順次ロードショー
© 真藤順丈／講談社 © 2025「宝島」製作委員会
カズオ・イシグロの世界『遠い山なみの光』9月5日より全国ロードショー
これまで数々の著作がハリウッドで映画化されているノーベル文学賞作家カズオ・イシグロ。1950年代長崎と1980年代イギリスを舞台にした、秘めた記憶に込められた後悔と希望を描いた小説『遠い山なみの光』を、『ある男』の石川慶監督が映画化しました。時代と国を超えている舞台設定はもちろん、戦後80年のタイミングでこの作品が映画化されたのは奇跡＆運命。長崎パートに出演している二階堂ふみさんのインタビューは、オトナミューズ公式ウェブにて公開中です。
story_1980年代、イギリス。作家を目指しロンドンに暮らすニキ（カミラ）は、母・悦子（吉田）が暮らす実家へ。一方1950年代、長崎。最近よく夢を見るという悦子（広瀬）は、戦後に長崎で知り合った佐知子（二階堂）の話を語り始める。
監督：石川慶／原作：カズオ・イシグロ／ 出演：広瀬すず、二階堂ふみ、吉田羊、カミラ・アイコ、柴田理恵、三浦友和 ほか／配給：ギャガ／公開：9月5日よりTOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
© 2025 A Pale View of Hills Film Partners
text：MASAMICHI YOSHIHIRO
otona MUSE 2025年10月号より
