
■ゴミに埋もれた部屋は、彼女の「心の悲鳴」そのものだった
ブラック企業での激務といじめにより、自分の部屋を片付ける気力さえ失ってしまった千絵美(24)。一人暮らしの部屋が完全なゴミ屋敷と化したとき、彼女の人生は一度止まってしまった。
そんな彼女を暗闇から連れ出した「ゴミ屋敷専門パートナーズ」での日々。清掃アルバイトとして過酷な現場に飛び込んだ千絵美は、そこで驚くべき片付けのノウハウと、何より大切な「心の整え方」を知ることになる。自分と同じ境遇の住人たちに寄り添い、共にゴミを運び出すなかで、千絵美は少しずつ前を向く勇気を取り戻していく。

■「面積を区切る」ことが再生への最短ルート
ゴミ屋敷清掃の現場をいくつも見ている石田社長に、今日からできる片付け術を聞いてみた。
――ゴミ屋敷と化した部屋を片付ける際、まず「どこから」手を付けるのが最も効率的で、心の負担が少ないですか?
まずは動線を作ることをおすすめしております。1番先にするポジションは玄関や廊下などになります。そうすることによって、視覚的にも片付いた感じもします。そして、残したい物が多いメインの部屋などは最後にしましょう。なぜなら、写真や、服、趣味のものなどが多いので、作業の手が止まってしまうからです。「感情が動くもの」は後半に扱います。
――作中で紹介されているノウハウの中で、特に「片付けが苦手な読者」が今日から試せることは何ですか?
まずは全部やろうとしない。一度に全部しようとすると必ず疲れてしまいます。部屋全部じゃなくていい。全部しようとするから終わらなかったり、疲れて片付けが嫌いになったりします。例えば机の上だけ。ベッドの上だけ。玄関の靴5足だけ。など最初から片付けのハードルを下げて作業をすることです。そして、簡単な場所からすることで、片付くのが目で見てわかるので、片付けが進みやすかったりします。“面積を区切る”ことが一番大事です。広さで考えると絶望します。小ささで考えると動けます。
――「きれいな状態を維持するために最も大切な習慣」を1つ挙げるとしたら何ですか?
毎日小さな掃除をすること。人生も同じで、大きく立て直すより、小さく整え続けるほうが強い。溜めないこと。それが、きれいを守る一番の習慣です。

■取材協力:ゴミ屋敷専門パートナーズ
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

