
「お姉ちゃん、学校でいじめられてるんだってーー。」同じ小学校に通う弟のひと言で、娘・ハルコがいじめられていることを知った母親。ハルコはいつも学校に楽しそうに通っていたし、放課後も友達と遊びに公園に出かけていた。それがすべて、ハルコの演技だと知った母親は...?家族に見せる笑顔の裏で、「今日も無視されるために学校に行かなきゃ」と、学校に通おうとするハルコ。その日々はなんと4年間にも及んだ。今回は、さやけん(@SaYaKen38)の著書「家族全員でいじめと戦うということ。」を紹介するとともに本作について話を聞く。
■被害者にとっては、傍観者も助けてくれなかった先生や大人も加害者と同じ



「いじめは『この人が加害者でこの人が被害者』という簡単なものではなく、本当に複雑で難しい問題なのだと強く感じています」と語る、作者のさやけんさん。本作「家族全員でいじめと戦うということ。」は、さやけんさんの友人の体験を元に、フィクションを交えて描かれている。
さやけんさんは「私自身も我が子を思うあまり判断を間違えることもあるでしょうし、怒りや悲しみの感情に身を任せ、物事の本質を見失い、結局は大切な我が子を追い込んでいくことさえあり得ます。疑似体験として、小さな子供たちのそんな実態を誰かに知ってほしい、自分自身も描きながら学ぶことができれば、と思い描き始めました」と、制作の意図を明かしてくれた。
いじめ問題に向き合ってきたさやけんさんは「心に傷を負った被害者にとっては、傍観者も、助けてくれなかった先生や大人も、加害者と何ら変わりはありません。大切に育て、人を敬う気持ちを教え続けていた我が子が結果的に加担していた、ということも決して少なくないと思います。『勇気を出して声を上げれば自分も被害に遭うかも』というのは、子供たちにとっては恐怖でしかありません」と、被害者、被害者の親、周りの子供たち、それぞれの視点に立って問題を考えている。
さやけんさんは、本作に「どうすれば被害にあった子が相談しやすくなるのか、先生たちはどう動くべきなのか、傍観者になってしまった子はどうすればいいのか。我が子がいじめに加担していた場合、親はどうするべきなのか。本作が考えるきっかけになればと思います」という思いを込め、読者に呼びかけている。
取材協力:さやけん(@SaYaKen38)
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