みんながBさんに引き寄せられた
「あら、どうしたの?」
Bさんが声をかけると、泣いていた子がBさんの顔を見てピタリと泣き止み、彼女の顔をじっと見つめました。普段、なかなか心を開かない子が、自分からBさんの手を引いて遊びに誘う。
遊びの誘導、声かけのトーン、トラブルへの対処……そのすべてが驚くほど自然で、スマートでした。
私は何も言えませんでした。正直、自分の未熟さを突きつけられたようで、悔しかったのです。
園長が明かした、Bさんの「本当の経歴」
その日の夕方、私を見て不思議に思ったのか、園長が私を呼びこう告げたのです。
「今日から先生のクラスに入ったBさんね、〇〇区の公立保育所に正規職員として15年以上勤務されていたベテランなのよ。いろいろ勉強になると思うわ」
頭が真っ白になりました。
Bさんは子育てがひと段落したのを機に「また現場で子どもたちと関わりたい」とパートを選んだだけで、保育士としてのキャリアは私の2倍以上に及んでいたのです。

