先日、子どもとちと一緒にインフルエンザに感染してしまった私。私は40度近くの熱が出ましたが、夫は仕事を休むことができませんでした。高熱のなか子どもの看病をする私を顧みず、夜になっても帰宅しない夫が向かった先は……。
あんなに話し合ったのに…
私には4歳の息子と1歳の娘がいます。夫の転勤で、親戚も友人も知り合いもまったくいない地方に移住してきました。私は地元に残りたかったのですが「家族で暮らしたい」と言う夫の願いと、子どもが小さいこともあり、家族で引っ越すことに決めたのです。
しかし、少し心配なことがありました。それは「私が風邪などをひいて寝込んでしまったときに、夫が子どもの面倒を見られるのか」ということ。頼れる親戚などがいない土地に引っ越すと、夫婦どちらかが倒れたときには、片方が家庭を回さなければなりません。そこで、引っ越しを承諾する代わりに「私が寝込んだときは、仕事を休むなり早退するなりして、子どもの面倒をみること」という条件を出し、夫も納得して引っ越しをしたのでした。
そしてある日、ついにそのときがやってきました。子どもたちが次々とインフルエンザにかかり、私も感染してしまったのです。別の部屋で寝てもらうなどの対策を取ったため、家族のなかで唯一夫だけは感染を免れました。子どもたちが高熱を出すなか、私自身も40度の熱があり、起き上がるだけで体の節々が痛みます。
しかし、年度末の繁忙期にさしかかっていたこともあり、夫は仕事を休むことができません。その日も朝早くに出勤すると言うため、私は「病院に行って薬をもらいたいから、最終受付の18時までに帰ってきてほしい」とお願いしました。しかし夫は「会社を出られるのがその時間になるから無理だな」と言い放ち、出かけてしまいました。引っ越し前に話し合ったこともなかったかのような夫の態度に、涙が溢れます。
何とか子どもたちの世話をし、気づけば19時をまわっていました。まだ帰宅しない夫に電話をかけ「どこにいるの?」と聞くと「上司とお酒を飲んでいる」というのです。驚いた私は「家族がみんな苦しんでいるのに、なぜ事情を伝えて断れないの? 引っ越し前の話し合いは忘れたの?」と聞きましたが、夫は「上司との付き合いも仕事のうちなんだよ。それに、どうせ今帰っても病院はあいていないし、何もすることないだろ」と電話を切ってしまったのです。
呆然としているタイミングで、たまたま母からの電話が。別の要件での電話でしたが、私はありのまま起こっている現状を伝えました。すると母は激怒。私との電話を切ったあと、夫にすぐに電話をかけ「家族がインフルエンザで寝込んでいるのに飲みに行くなんて、どういう神経してるの!? 明日、始発の新幹線に乗って、孫も連れて実家に帰らせます!」と叱り飛ばしたのです。母からものすごい剣幕で怒られた夫は、慌てて帰宅。母の迎えは断り、夫が残りの家事を行ってくれました。そして翌日は有休をとり、病院へ連れて行ってくれたのでした。
事前にどれほど固い約束を交わしていても、いざその状況になると「仕事」や「付き合い」を優先してしまう甘えが残っていた夫。しかし、知り合いのいない土地への移住は、夫婦の信頼関係という「命綱」一本で成り立つものだと私は思っています。その自覚が片方に欠けているだけで、家族の平穏は容易に崩れてしまいます。今回、母が介入してくれたことで夫が事の重大さに気づいてくれてよかったです。目の前の危機を「自分事」として捉える共通認識の大切さを実感した出来事でした。
著者:竹内美月/40代・ライター。2歳の娘を育てる母。車のおもちゃが大好きな4歳の男の子と、歌って踊るのが大好きな1歳の女の子を育てる母。平日はほぼワンオペ育児。何が起こったのかわからないほどのスピードで時間が過ぎていく、ドタバタな毎日を送っている。仕事終わりに夕飯を作りながら飲むハイボールが楽しみ。
作画:sawako
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)

