3.メスの茶トラ猫
茶トラ猫のメスが生まれる確率は、茶トラ全体の約2割と言われており、オスに比べるとかなり少なくなります。三毛猫やサビ猫のオスとは異なり、染色体の異常は見られません。
オレンジの毛色を作るO遺伝子は、X染色体上にのみ存在します。オス猫はX染色体が1本のため、そこにO遺伝子があれば茶トラになれます。一方、メスはX染色体を2本持っており、両方にO遺伝子が必要になります。そのため、オスと比べると茶トラが生まれる確率が格段に低くなってしまうのです。
このようなことから、メス猫の茶トラは三毛猫とサビ猫に次いでレアな毛色となっています。
猫の毛色はどうやって決まる?
猫の毛色は、複数の遺伝子が複雑に絡み合って決まります。
毛色を決める基本となる色は「黒・オレンジ・白」の3色です。これに色の濃淡を調整する遺伝子や模様を作る遺伝子が加わって、私たちが目にするバリエーション豊かな毛色が生まれます。
なかでも毛色に大きく影響するのが、性染色体上にある遺伝子です。これまで見てきたように、オレンジと黒の毛色を作る遺伝子はX染色体にのみ存在するため、三毛・サビ・茶トラといった毛色は性別と切り離せない関係にあります。
そのため、オスとメスで同じ遺伝子を持っていても、その組み合わせ方によってあらわれる毛色はまったく異なります。
猫の毛色は、何世代にもわたって受け継がれた遺伝子情報の集大成とも言うべきもので、偶然と必然が重なり合って生まれた唯一無二の個性なのです。

