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今泉力哉監督、連ドラならではのSNS反響に「面白い」杉咲花らキャスト陣の芝居の魅力を明かす<冬のなんかさ、春のなんかね>

今泉力哉監督、連ドラならではのSNS反響に「面白い」杉咲花らキャスト陣の芝居の魅力を明かす<冬のなんかさ、春のなんかね>

「冬のなんかさ、春のなんかね」杉咲花演じる文菜
「冬のなんかさ、春のなんかね」杉咲花演じる文菜 / (C)日テレ

杉咲花主演のドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」(毎週水曜夜10:00-11:00、日本テレビ系/Hulu・TVerにて配信) が、3月25日(水)に最終回を迎える。本作は、杉咲演じる主人公・土田文菜の現在の恋との向き合い方を描く上で、学生時代の恋人から今の恋人に至るまでの、それぞれの人と過ごした時間やその時々の恋愛感情を丁寧に描くラブストーリー。今回、WEBザテレビジョンでは脚本と監督を担当した今泉力哉氏にインタビューを実施。視聴者からの反響を受けて感じたことや杉咲の芝居の魅力、印象に残った撮影エピソードなどについて話を聞いた。

■「連続ドラマだからこそ」感じることができた反響

――Xなどで反響をチェックされているようですが、視聴者からのコメントや感想などをどのように感じていらっしゃいますか?

主人公の文菜は、成田凌さん演じるゆきおという恋人がいるのに、ほかの男性とホテルに行ったりするので、万人から愛されるキャラクターではないんです。ところが、文菜の過去が明かされていくうちに、少しずつ視聴者の文菜に対する反応が変わっていっているので、それがすごく面白いなと思いました。映画の場合は結末まで観てから感想を書くことになるので、今回のような現象は連続ドラマだからこそなのかなと。そういったことを実感しています。

――第7話では、内堀太郎さん演じる山田線が抱えている秘密が明かされました。恋人がいるにも関わらず、文菜とホテルで会う山田に嫌悪感を持つ視聴者もいましたが、第7話放送後に「なんか知らないけど泣けてきた…」と、山田に寄り添うようなコメントが上がっていました。

それを意図して脚本を書いたわけではないのですが、「なんかわからないけど泣けてきた」という感想はすごくうれしいです。ドラマでは一人の人生のほんのわずかな時間、一面を描いているわけですが、そんな中で少しでも心が動いたことをSNSにコメントしてくれることはうれしいし、読んでいて面白いですね。

――文菜やゆきお、山田に関する視聴者のコメントが多いのはもちろんですが、岡山天音さん演じる小太郎の人気もすごいです。

小太郎は、誰からも片思いの矢印が向いていないので、そこが視聴者に愛される理由かもしれません(笑)。もちろん、岡山さん自身の魅力もあると思いますし、自分が想像していた以上に小太郎を愛されるキャラクターにしてくれてとてもありがたいですね。ドラマ放送中に視聴者のコメントを見ていると、“小太郎待ち”みたいな感じになっていて、登場した瞬間に「小太郎きたーー!」とコメントが盛り上がるので面白いですよね(笑)。印象的だったのが、第7話の最後で文菜のところに小太郎が自転車でやってくるシーン。暗くて表情が見えない中でも、声や雰囲気で二人の距離がわかるんですよね。そこがすごくすてきだなと。杉咲さんと岡山さんはドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(2024年フジテレビ系)でも共演していましたし、二人の間には信頼があるからこそ、文菜と小太郎の絶妙な距離感を出せているんじゃないかなと思います。
「冬のなんかさ、春のなんかね」岡山天音演じる小太郎
「冬のなんかさ、春のなんかね」岡山天音演じる小太郎 / (C)日テレ


■杉咲花の役への向き合い方に驚き

――杉咲さんのお芝居の魅力を教えていただけますか。

僕は脚本も手掛けているのですが、演出をする際に、登場人物のセリフや動きなど細かい部分に関して撮影ギリギリまでいつも悩むんです。特にこのドラマは会話劇でもあるし、一つのシーンがとても長かったりするので、本当にセリフの一言一言にこだわっていて。そんな僕のやり方に杉咲さんはついてきてくださるのでありがたいです。もちろん、杉咲さん本人もすごく真摯に文菜に向き合ってくれていて、学生時代のまだ何も恐れていない文菜、いろいろな経験を経て相手に何かを伝えるときに言い淀んでしまう文菜、タイトルにある「なんかさ」を発する時の文菜など、すごく細かくお芝居を調整しながら役の変化を表現してくださっています。

――現場で杉咲さんのお芝居にハッとさせられることも多いですか?

現場というよりは、ご本人と話していて杉咲さんのお芝居のすごさに気付かされるやりとりがありました。第4話、5話あたりで大学時代の文菜が登場するのですが、その中のとあるシーンの撮影がほかの大学時代のシーンから1カ月ほど空いてしまったんです。で、後日、その日の芝居について、杉咲さんが「大丈夫でしたかね。ちょっとうまくいかなかったかも」とおっしゃったんです。でも僕はまったく気にならなかったし、シーンも成立している。でも、言われてから改めて見たら、ああ、なるほど、と。それで、逆に“こんなに細かいところまで考えてやってくれていたのか”と驚きました。

■松島聡&鈴木愛理が歌った楽曲は今泉監督の作詞作曲

――杉咲さんと成田さんお二人一緒のシーンの撮影で印象に残ったエピソードを教えてください。

第8話で、文菜とゆきおが温泉旅館で卓球を楽しんだあと、ほかのお客さんが卓球をしている姿を見ながら話すシーンがあって、そこは台本上のセリフが終わったあともカットをかけずに演じ続けてもらったんです。それで、二人のところにボールが2回飛んできて、2回目のボールを子どもが取りに行った際に、文菜が「気をつけてね」って注意して、ゆきおがすぐに「大丈夫だよ」って声をかけてあげるのですが、あれは杉咲さんと成田さんのアドリブなんです。ああいう自然なやりとりが生まれたのは、お二人の関係性がしっかり築かれていたのが大きいと思いますし、文菜を悪者にしないゆきおの配慮と言いますか、子どもへのケアと言いますか。すごく好きな瞬間です。

――第6話の松島聡さんと鈴木愛理さんの歌唱シーンも話題になりましたが、歌詞と作曲を手掛けた今泉さんは、お二人の歌やお芝居をどのように感じましたか?

まさか自分が作詞作曲した曲を、松島さんと鈴木さんが歌うことになるとは思っておらず畏れ多かったのですが、とてもすてきなシーンになったと思います。松島さんはお忙しい中でギターを練習して、すごく真摯に亮介という役を演じてくださいました。亮介は一見遊んでいるキャラクターに見えますが、本当はすごく純粋な人であることが明かされました。そんな亮介と松島さん本人が持っている真面目さや柔らかさが合致していたのも印象的でしたね。

■最終話は「脚本よりも面白くなった」

――文菜の元カレの中で、監督が最も共感できた人物、または思い入れのある人物は誰ですか?

小林二胡(栁俊太郎)と佃(細田佳央太)は自分の感覚をかなり投影したキャラクターです。二胡と同じように創作できないくらいなら恋人と別れる、一人じゃないと作れない、みたいな感覚を持っている人って実際にいると思っていて、僕自身、今は創作することよりも生活の方が明確に大切ですが、若い頃は二胡と同じような感覚を持っていました。二胡が登場する第4話は映画『リンダ リンダ リンダ』(2005年)や映画『カラオケ行こ!』(2024年)を手掛けた山下敦弘監督が担当されたのですが、先輩の山下さんから「今泉自身の悩みだろ」と言われました(笑)。佃の“相手よりも自分の方が好きなことが辛くて別れる”というのもすごく理解できます。厄介すぎるし、求めすぎてて最低ですけどね。この二人は共感というか、昔の自分を投影したキャラクターでしたね。

――最後に、3月25日(水)に放送される最終回の注目ポイントを教えてください。

最終回は、文菜とゆきおが互いに向き合う姿が描かれますが、とても生々しいやり取りを繰り広げるのでそこに注目していただければと。脚本よりも面白くなったと実感しているので、楽しみにしていてください。もちろん、みんなが大好きな小太郎も登場します(笑)。小太郎が文菜にどういう寄り添い方をし続けるかにも注目していただきたいです。

◆取材・文=奥村百恵

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