1.本能を刺激する「ベビースキーマ」
動物の赤ちゃんには、思わず「かわいいッ」と感じてしまう特有の体の特徴があり、動物行動学者のローレンツはそれを「ベビースキーマ」と名づけました。
ベビースキーマには、「体に比べて頭が大きい」「目が丸く大きい」「頭全体に対して目鼻が下の方に位置する」「四肢は短い」などの特徴があり、これらは猫の姿かたちにも多く当てはまります。
猫の中でもペットとして飼われるイエネコは、成猫になっても丸みのある形をしていて、それが人間の「守りたい」「世話をしたい」という感情を継続的に喚起すると考えられているのです。
2.予測不能な行動が生む中毒性
猫を飼っている人なら「猫はワガママ」とか「猫は気ままな動物」という言葉は、必ずしも愛猫には当てはまらないと思う人も多いでしょう。一方、人の生活に密着して暮らす家畜を含む動物の中では、猫はもっとも野性味を残した動物だといえます。
猫は人に従属することもなく、甘えてきたかと思えば突然離れてひとりで過ごすなど、自分のペースを大事にするのです。この予測不能な行動は、心理学でいう「間欠強化」に近い効果を生みます。
猫の気分で許されるスキンシップや飼い主にとってのご褒美であるゴロゴロ音は、脳の報酬系を刺激して、「安定した愛情よりも、たまに得られる好意のほうが印象に残りやすい」というメカニズムが働いてしまうのです。

