嫁は無料で使える家政婦!?グレープフルーツにはブランデーを垂らす、スイカは種を全出し…義母の謎ルールに振り回された過酷な結婚生活とは?【作者に聞いた】

嫁は無料で使える家政婦!?グレープフルーツにはブランデーを垂らす、スイカは種を全出し…義母の謎ルールに振り回された過酷な結婚生活とは?【作者に聞いた】

これでもかと嫁をイビリまくる毒義母に、一見優しそうだけどドケチで超自己中な夫…そのリアルすぎるストーリーが話題を呼んだ漫画『義母クエスト』。それらのエピソードがさらにパワーアップして、昨年末、漫画『義母クエストリターンズ ~ヤバすぎる義母との負けられない30年戦争~』として帰ってきた!
義母が料理を作ることは一切なし!?結婚後、妻は家政婦のごとくこき使われ…
義母が料理を作ることは一切なし!?結婚後、妻は家政婦のごとくこき使われ…


前作に引き続き、『義母クエストリターンズ』の内容はAmeba公式トップブロガー・かづ(@kadu0614)さんの実体験に基づいたもの。今回は、壮絶な人生を生き抜いてきた原案者のかづさんと、迫力ある作画でストーリーの魅力を引き出している漫画担当の赤星たみこ(@tamikong)さんに、本作の制作秘話などを聞いてみた。


2人の息子が独立し、現在は夫と猫と穏やかで満ち足りた生活を送る還暦を迎えた主婦・かづさん。しかしこの幸せな生活を手に入れるまでには、壮絶な闘いの日々があったという。

看護学生だったかづは、病院実習中に患者だった秋彦から好意を寄せられ、付き合い始めてすぐに結婚を決意。秋彦は反対する親と縁を切ってまで結婚したはずなのに、なぜか新婚早々、義母が生活に立ち入ってきて…!?

かづさんによると、義母の手料理を食べたのは、結婚前に秋彦の家にあいさつに行ったときに出された豚の角煮だけだという
かづさんによると、義母の手料理を食べたのは、結婚前に秋彦の家にあいさつに行ったときに出された豚の角煮だけだという

シンクに捨てられたのは、料理だけでなく割られた皿だったことも…!!
シンクに捨てられたのは、料理だけでなく割られた皿だったことも…!!


――作中では、かづさんの作った料理を捨てるという衝撃シーンも登場しますが、義母はそれほどに料理が上手だったのでしょうか?

【かづ】私は結婚後、一度も義母の料理を食べたことがありません。食べたのは作中にも描かれていた、結婚前にあいさつに行ったときに食べた角煮だけです。教えてもらった料理は、義母が近所で葬儀があった際に「みんなにレシピを配って教えてあげた!」(忙しいときに皆さんにものすごく迷惑…)と言っていた白和え1品のみです。

義母は「嫁がいるのに姑が台所に立つなんて不細工な!」と言うのが持論のようで、お茶ですら自分で淹れませんでしたね。嫁を無料で使える家政婦だと思っていたのか、注文はけっこう、面倒くさいものが多かったです。グレープフルーツは1房ごと薄皮をむいて冷やし食べる直前にブランデーを垂らす、スイカは一口大に切ってタネを取って出す、巨峰は皮をむいて半分に切ってタネを出して冷やして出す、数えだしたらキリがありません(笑)。

掃除や洗濯にしても、そもそも几帳面できれい好きではあったのでしょうね。そのレベルを求められた嫁はたまったもんじゃないですが。

――話にあがった、料理を捨てるという衝撃シーンは、本作の表紙にも採用されていますよね。

【赤星たみこ】(前作『義母クエスト』に引き続き)名画のパロディがテーマで、今回は「牛乳を注ぐ女」をもとにしました。もとの作品は「静謐」「優美」という言葉がぴったりの芸術作品です。そことは全くかけ離れたイメージ、「残酷」「恐怖」「下品」をどこまで入れ込むか、大きなチャレンジだと思いました。ここまでもとの作品と大きくかけ離れた世界を描くのはとてもおもしろかったです。

牛乳ではなく「煮物をながしに注ぐ女」!義母がかづさんの作った煮物をながしに捨てる…こんな下世話な、ひどいシーンを入れ込んだらフェルメールに叱られる!と思いつつ、内心、どこまで酷い絵になるか自分でもワクワクしながら描きました。思った以上に残酷な絵になって、仕上がりのデザインを見たときは自分でも「ひいっ!」と声が出ました。
義母クエストリターンズの表紙
義母クエストリターンズの表紙


――もし赤星さんだったら…作った料理を捨てられたら、どうしますか?

【赤星たみこ】その場で荷物をまとめて家を出ると思います。「なんてもったいないことをするんだ!せっかくの食材も無駄にして、今にバチが当たるぞ!!」と捨て台詞を残して。

――義母や秋彦さんを教訓に…というと語弊があるかもしれませんが…。彼らのようにならないように、お子様を育てる際に、気を付けたことなどはありますか?

【かづ】男であっても女であっても、家事能力や金銭感覚を身につけるのは絶対に必要です。今は塾だ部活だと子どもも忙しいですが、小さいころからお手伝いをさせてレベルアップされていくことをおすすめします。「得意なほうがやればいい」とのご意見もあるでしょうが、そんな都合よく自分が苦手な家事ができる人と結婚するとは限りません。自分が苦手な家事が相手も苦手だったら押し付け合いになります。

男の子をお育ての親御さんが「家事は将来お嫁さんがするから」と言って全く家事を教えないご家庭は実在しますが、かと言って十分に生活できるほど稼げる男に育てたのかと言うと、それは別の話のように残念だったりします。

「子どもにやらせるより自分がやった方が早いから」「子どもも習い事で忙しいから時間がない」と言って何も教えずに気が付けば社会人が目の前。「社会に出れば自分で何とかする」と言うのは親として無責任かと思います。そりゃあ社会に出てから学ぶことは多いと思いますが、家事や金銭感覚は基本のことだと私は思っています。

社会に出るまで知らなかった場合の多くは、「なんで教えてくれなかった?」ではないでしょうか?「社会の荒波に揉まれれば…」と言うのもよく聞く話ですが、その基本がない子らは荒波に飲まれて流されます。無傷ではいられません。かわいい子どもにお金も時間もかけて育てているのでしょうが、ぜひ基本的なことを身に付けさせてあげてほしいなと思います。それにはまず親自身が、基本を身に付けていないといけませんけどね。


壮絶な状況に立ち向かうかづさんの行動力と人間力、さらにそれを臨場感あふれる絵や展開で表現している赤星さんの漫画…2人の強力なタッグにより、読み応え抜群の漫画となっている『義母クエストリターンズ』。まだの人は、ぜひ読んでみて!

取材協力・画像提供:かづ(@kadu0614) 赤星たみこ(@tamikong)

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配信元: Walkerplus

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