弱い存在にこそ、やさしく接して

画像はイメージです
猫の世話にかかる経費は寄付金などで賄われており、「学生生活の予算には影響がない」と大学側は話しています。
「地域社会との連携は本学の設立当初からの使命です。大学で猫を飼育することも、その一環なのです。重要なのは、学生や地域社会に他人へのやさしさを教えることです。とくに自分よりも弱い存在、無力な存在にやさしくすることが求められます」と話すHenryさんです。
これほど多くの猫がいると、いくら広大でも、キャンパスが猫であふれると思うかもしれません。でも猫と学生とは、お互いに愛情を注ぎながらうまくやっているようです。
庭園の葉の間から顔を出している猫や、自分の毛色と同じ窓枠に座っている猫、花壇に横たわっている猫など、まるで宝探しをするように「猫探し」が楽しめます。
なかにはサンドイッチをひとくち分けてもらおうと、学生に近づいてくる猫もいます。屋外のテーブルに載って「撫でて」と催促したり、寮の部屋や教室に忍び込んだり授業中に椅子に載ってくる「乱暴者」もいます。
ストレスをやわらげてくれる猫たち

画像はイメージです
猫が教室や寮に入ることは禁止されています。でも学生が追い出すのではなく、大学の職員に連絡してやさしく退去させる規則になっています。
学生たちは、授業への対応や家を離れての生活からくるストレスに加え、戦争の脅威にもさらされています。
同学でコンピューターサイエンスを学ぶLayla Shahrurさんは、空爆が続くレバノン南部出身です。彼女はにとって、ストレスを感じたときに心を落ち着かせてくれるのは、猫たちだといいます。
「みんながストレスや恐怖を感じています。そんなときは外に出て猫たちを撫でると、心がやすらぎます」と彼女。
大学の門に刻まれたことばは「命を繋ごう。そしてその命を豊かなものにしよう」(Let them have life and have it more abundantly)。これは人間にとっても、猫たちにとっても、真実であることは間違いありませんね。
出典:In Beirut, Lebanon's cats of war find peace on university campus

