災害が起きた時、妊婦が取るべき行動は?
いざ災害が発生してしまったら、どのような行動を取ればよいのでしょうか? 地震の場合、ガラスや家具から離れ、できるだけ安全な場所に移動して頭部や腹部を守る姿勢を取りましょう。大雨などの水害の場合は、「警戒レベル3(高齢者等避難)」が出たら、指示に従い早めに避難を開始します。避難所への移動時には、妊婦さんはお腹で足元が見えづらいので、できるだけ誰かと一緒に行動しましょう。また「こうなったら避難する」というラインをあらかじめ家族で共有しておくことも大切です。『秋も油断できない水害!「マイ・タイムライン」(避難行動計画)を子どもと一緒に考えよう』の記事で紹介した「マイタイムライン」を作成しておくと、いざという時にも慌てずに行動ができるのでおすすめです。
避難所に到着したら、早めに「妊婦であること」を周囲や避難所運営者に伝えましょう。非常時で言い出しにくいかもしれませんが、遠慮していると必要な配慮や支援が受けられません。お腹の赤ちゃんを守るためにも、体調の変化があった場合には我慢しないで保健師や医療関係者に相談することが重要です。
神奈川県助産師会では、妊婦さんが避難生活で気をつけたい症状や、医療機関の受診の目安を一覧表にまとめて公表しています。「気のせいかも」「まだ我慢できる」と無理をせず、心配なときは以下のチェックリストを参考にしてみてくださいね。
<妊婦さん 受診の目安チェックリスト>
参考:あかちゃんとママを守る防災ノート 、公益社団法人神奈川県助産師会「親子のための防災コンパス」
避難所で過ごすことが難しかったら?
もし自宅が被害を受けて生活が難しい場合、一定の期間を避難所で過ごす必要があります。しかし一般の避難所は、特に妊婦さんにとっては過ごしにくく、身体的・心理的な負荷が大きく体調を崩してしまうことも多いです。特別な支援や配慮が必要な避難者で、一般避難所での生活が困難と判断された場合には、福祉避難所に移動することができます。
福祉避難所とは、高齢者や障がい者などの要配慮者が安心して生活ができるよう、多目的トイレの設置やバリアフリー化が整備された社会福祉施設等を利用して開設される避難所です。全国の主要52自治体のうち、妊産婦や乳幼児専用の避難所を整備しているのは2025年12月時点で15市区(約3割)にとどまりますが、必要性は徐々に認知されてきていると言えるでしょう。妊産婦専用の福祉避難所では、保健師や助産師が常駐したり、粉ミルクの備蓄や沐浴設備が用意されたりしています。
ただし、福祉避難所は発災後数日経ってから開設されるケースがほとんどで、原則として直接連絡・避難をすることはできません。また一般の避難所でも、要配慮者用のスペースが確保されていることもあるので、まずは避難所の担当者や保健師に相談してみましょう。
