
モラハラ(モラルハラスメント)とは、暴言や人格否定など、道徳に反した行為で他者に精神的な苦痛を与えることだ。近年、職場や家庭内でのハラスメント行為がさまざまな問題となっているなか、言葉や態度で妻を精神的に支配するモラ夫に苦しむ女性たちの実態がSNSなどであきらかにされてきている。
そうしたモラ夫をモラ夫解体屋という第三者の助けを借りて打ち破り、人生をリスタートさせる妻の姿をオムニバス形式で描いた漫画『モラ夫解体屋 その夫、本当に必要ですか?』の1巻が発売され、注目を集めている。今回は、本作のシナリオを担当したかうちさん(@kauchi_writer)と、作画を担当した黒野ナツ子さん(@cronoworks2022)に話を聞いた。
■商業デビュー作に込めた「希望」



シナリオ担当のかうちさんは「モラハラを扱った作品を読者に届けられて、とてもうれしい」と感想を述べた。作画担当の黒野ナツ子さんは、本作が実質的な商業作品デビューとなり、「自分でもよく読んでいる配信サイトなどに並んでいるのを見ると、未だにドキドキします」と率直な気持ちを語っている。
本作のテーマであるモラハラについて、かうちさんはストーリー構成時に細心の注意を払ったという。ヒロインがモラ夫解体屋を通じて、少しずつ自分の力で前に進んでいく過程を、希望が感じられるように丁寧に描くことを心がけた。現実にモラハラで苦しんでいる読者が、作品を読んで少しでも前向きになってくれるように願っているとのことだ。
この物語はすべて「モラ夫」をテーマにしているが、夫に限らず、さまざまなモラハラへの対応の仕方として参考になる部分が多い。近くにモラハラをする人がいなくても、「こういう人いる!」と共感できたり、読んでいてスカッとするエピソードが多いため、ぜひ手に取ってほしい。
取材協力:かうち(@kauchi_writer)、黒野ナツ子(@cronoworks2022)
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