1.生まれ持った遺伝の影響
猫の性格には、親から受け継ぐ「遺伝」の要素が大きく関わります。人でも、穏やかな性格の親からは落ち着いた子どもが生まれやすいように、猫も同じように性質を引き継ぐことがあるのです。
とくに純血種ではその傾向が顕著で、たとえばシャム猫は甘えん坊な子が多い傾向があり、メインクーンは落ち着いて大らかな子が多いといわれます。
もちろんすべてが遺伝で決まるわけではありませんが、「スタートライン」としての気質は生まれつき備わっていると考えると理解しやすいです。
2.幼少期の育ち方
生後2~9週の「社会化期」は、猫にとって性格の土台をつくる重要な時期です。
この頃に母猫や兄弟と過ごす時間が十分にあると、他の猫や人との関わり方を自然に学ぶことができますが、逆にこの時期にひとりで過ごしてしまうと、警戒心が強くなりやすいと言われています。
子猫の頃に人の手でやさしく遊んでもらった猫は、人に対して安心感を抱きやすくなります。一方で、あまり人と触れ合わなかった猫は、大人になってからも距離をとる傾向が残ることがあるのです。
子どもが小学校で友達との関係を学ぶのと同じように、猫もこの時期に「社会」を経験することが大切だといえます。

