「今日こそ怒らないように気をつけよう」 そう思って一日を始めても、気がつけば大きな声を出してしまっていた。 そんな経験、ありませんか? 特に子育てや家事、仕事そして自分のことも大切にしたい!と考えながら毎日マルチタスクをこなすママは、「しつけ」も精一杯工夫したいところ。けれど、きょうだいがいる場合、年齢に応じた対応の違いや叱り方に戸惑うことは当たり前です。そんなママたちの悩みを同じように経験してきた私が体験談を交えつつ、専門医の知見と子育て研究家としての様々な角度から、イライラとの付き合い方、そして効果的な叱り方について、2回に分けてご紹介します。
「怒ってばかり」のモヤモヤ、あなただけじゃありません
「朝から怒ってばかり…」 「こんな叱り方でいいのかな…」 「また感情的になってしまった…」 子育て中のママなら、誰もが経験するこんな思い。特に2歳以降の幼児期は、子どもの行動範囲が広がり、好奇心旺盛な反面、危険な行動も増える時期です。しかも口ごたえまでするようになってきた大きいお子さんがいる場合は、宿題や習い事など、新たな課題も加わってきます。例えば、こんな場面、心当たりはありませんか?
朝の支度中、まだパジャマを着たままの上の子に「早く着替えて!」と何度も声をかけているのに、一向に動き出す気配がない。その横で下の子が食パンを床に落とし始めた。思わず「もう!何度言ったらわかるの!」と声が大きくなってしまう。
あるいは、つい言うことを聞かない子どもに対し、「そんな子はもう我が家には必要ない」とか「鬼が来るよ!」「サンタさん来なくなるよ!」など脅すような言い方をしてしまう。ママ自身の焦りや疲れ、寝不足なども重なって、気がつけば感情が抑えきれないで声を荒げてしまう…。などなど。
「怒る」と「叱る」の違いを理解するところから始めよう
実は、多くのママが怒り方や叱り方に悩む背景には、「怒る」と「叱る」の違いが曖昧になっていることが関係しています。しつけなくては!という焦りから、この2つを混同していませんか?
「怒る」は感情の動き。誰にでも自然に湧き起こる感情ですが、「怒る」とはそれを相手にぶつけることと捉えてください。実は自分のネガティブをさらに増幅させ、心に沸き上がった不快感、ストレスを発散させるためのものなのです。
一方、「叱る」は、相手のことを思い、その成長を願って行う教育的あるいは指導的な行為。子どもに「こうすると危ないよ」「こうするとみんなが困る」「ママはこうしてほしい」などといった形で伝え、より良い行動を促すための声かけです。「しつけ」は「上手に叱る」ことが求められますね。
この2つの違いを自分なりに解釈して捉えられるようになると、「もう!何度言ったらわかるの!」という叫び声は、実は子どものためではなく、自分のイライラを発散させているだけかもしれないと、気づくことができます。客観的に自分を観察できるようになると、自然と冷静な声がけが増えていきますよ。

