
イスタンブールの喧騒を離れ、時間がゆっくりと流れる場所を探しているなら、ヘイベリアダ(Heybeliada)は最適な旅先です。マルマラ海に浮かぶプリンスィズ諸島のひとつで、風情ある町並みと自然、歴史が調和するこの島は、日帰り旅行や週末のリフレッシュにぴったり。
ヘイベリアダの歴史

ヘイベリアダは、イスタンブール南東のプリンスィズ諸島の一つで、古くから多くの歴史的背景を持つ島です。ビザンティン時代から住民がいたとされ、特にオスマン帝国時代には、政敵や王族の追放地として知られ、また貴族や修道士の隠遁地としても利用されました。そのため「王子たちの島」とも呼ばれ、ギリシャ系住民が多く住んでいたことから、島にはギリシャ正教の教会やヘイベリアダ神学校などの歴史的建物が点在しています。

19世紀以降は、避暑地としても有名になり、イスタンブール市民の別荘地として発展しました。現在でも、古い木造の別荘や多文化的な雰囲気を感じさせる建物が残り、島の独自の歴史と文化を体感できます。
【スポット情報】ヘイベリアダヘイベリアダの楽しみ方①自然を満喫する

ヘイベリアダの最大の魅力は、自然の美しさと静けさです。島内では車が禁止されており、ゆったりとした時間が流れています。特に島の中央部には広大な松林が広がり、ハイキングやサイクリングに最適な場所です。デイルメン山(Değirmen Tepesi)に登れば、イスタンブールのアジア側やマルマラ海を一望できる絶景が広がり、爽やかな風を感じながら自然の美しさを堪能できます。歩いているだけでも、深い緑の中で心が落ち着き、日常の喧騒を忘れさせてくれるでしょう。島内の小道や森の中では、鳥のさえずりや風の音が響き、都会では味わえない静寂と癒しのひとときを提供してくれます。
