女性特有のがんのひとつ、子宮体がんは子宮頸がんに比べると発症しやすい年齢が高く、発症年齢のピークは50〜60歳代です。
子宮体がんの進行スピードは、年齢・遺伝的要因・ホルモンバランスなど、いくつかの要因が影響を与えます。
この記事では、子宮体がんステージ2と診断された場合の治療方法を解説します。ご自身やご家族で心配事がある方は参考にしてください。
※この記事はメディカルドックにて『子宮体がんがステージ2に進行する』と”おりもの”は何色になる?他の症状も解説!と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
馬場 敦志(宮の沢スマイルレディースクリニック)
筑波大学医学群医学類卒業 。その後、北海道内の病院に勤務。 2021年、北海道札幌市に「宮の沢スマイルレディースクリニック」を開院。 日本産科婦人科学会専門医。日本内視鏡外科学会、日本産科婦人科内視鏡学会の各会員。
子宮体がんとは?
子宮は、妊娠したときに胎児を育てる子宮体部と、分娩のときに産道の一部となる子宮頸部に分けられます。子宮体部にできるがんが子宮体がんです。
子宮体がんは、成人女性に増えてきているがんのひとつです。そのほとんどは、子宮内膜という組織から発生するため子宮内膜がんとも呼ばれています。
子宮体がんの発生に深く関わっているのが、女性ホルモンのひとつ卵胞ホルモン(エストロゲン)です。
卵胞ホルモンには子宮内膜の発育を促す作用があるため、子宮内膜増殖症から子宮体がん(子宮内膜がん)へ進行するといわれています。
卵胞ホルモンが原因となるだけでなく、卵胞ホルモンとは関係ない原因で発生する場合もあります。
危険因子は、出産の経験がないこと・卵胞ホルモン製剤単独のホルモン療法・閉経が遅いこと・肥満・糖尿病・高血圧・脂質異常症などです。
子宮体がんステージ2の治療法
子宮体がんの進行の程度は、進行期として分類します。
進行期はステージ1〜ステージ4と分類され、数字が大きくなると、より進行したがんであることを示しています。
ステージ1…がんが子宮体部にとどまっている。
ステージ2…がんが子宮体部を超えて子宮頸部に広がっている。子宮の外には広がっておらず、子宮内にとどまっている。
ステージ3…がんが子宮の外に広がっているが小骨盤腔(骨盤に囲まれる空間)を超えて外には広がっていない。または骨盤リンパ節や傍大動脈リンパ節(大動脈周囲のリンパ節)に転移がある。
ステージ4…がんが小骨盤腔を超えて別の部位へ広がっている。または膀胱や腸の粘膜に広がっていたり遠隔転移したりしている。
手術
子宮体がんの治療の基本は、子宮と両側の付属器(卵巣・卵管)を取り除く手術です。
手術によりがんを取り除くと同時にがんの広がりを診断して進行期を決定し、手術で取り除いたがんの病理検査により術後の再発リスクを決定します。
決定した進行期と術後再発リスク分類から、さらに放射線治療や薬物療法などを行うかどうかの判断が必要です。
本人の希望や生活環境、年齢や体の状態などを総合的に判断し、担当医と治療方針を決定します。
根治的放射線治療
放射線治療は、高エネルギーのエックス線やガンマ線でがん細胞にダメージを与え、がんを小さくする治療法です。
手術前の推定進行期がステージ1またはステージ2で、ほかにかかっている病気や高齢・肥満などの理由で手術ができないときに、根治的放射線治療を検討します。
薬物療法
手術後に、再発リスクの軽減を目的として薬物療法を行うことがあります。点滴や内服薬による抗がん剤(細胞障害性抗がん薬)治療です。
手術によりがんが切除できない場合、切除しきれない場合、がんが再発した場合にも抗がん剤治療を行います。
細胞障害性抗がん薬を複数用いる併用療法ができない場合や効果が不十分な場合に、黄体ホルモン薬を用いた内分泌療法を行うこともあります。

