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認知症は進行しているのに、変なところでしっかりしている母 #母の認知症介護日記 295

認知症は進行しているのに、変なところでしっかりしている母 #母の認知症介護日記 295

アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

母・あーちゃんが認知症だとわかる2~3年前のこと。ワフウフさん姉妹と買い物をしていたあーちゃんは、気に入った総レースのトップスを手に取って「これはどうやって着ればいいの? スケスケじゃない! 胸が見えちゃうわ!」と言いだしました。裏地のない総レースのトップスなので、インナーにタンクトップやキャミソールを着るのが普通ですが、ワフウフさん姉妹が何度説明しても伝わらず、イライラしてしまったことがありました。思い返してみると、これは認知症の症状だったのでは……と。もっと早く認知症を見つけていたら、進行を遅らせることができたのではないかと、ワフウフさんは考えずにはいられませんでした。

欲望のコントロールは難しいようで…

先日、ワフウフさん姉妹はあーちゃんと出かけていたのですが、土曜日ということもあって駅は大混雑。人の合間を縫って歩くような感じになり、歩くのが遅いあーちゃんと離れがちになってしまいました。途中でワフウフさんが「大丈夫? 迷子にならないでね」とあーちゃんの手を引くと、あーちゃんは「そんなにしょっちゅう声をかけられたりしないわよ~♡」とクネクネ……。どうやらあーちゃんは、自分がナンパされないかワフウフさんに心配されていると思ったようです。相変わらずモテ意識の強いあーちゃんの反応に、正直うんざりしたワフウフさんでしたが「ステキな人が声をかけてくるかもしれないよ!」と返してあげると、あーちゃんは目を輝かせてテンションはダダ上がり。ちょっと面倒くさいけれど、ワフウフさんはあーちゃんへの魔法の声がけを見つけた気がしていました。

母の認知症介護日記/ワフウフ

施設の近くにある商店街を散歩すると、あーちゃんがいろいろなものを食べたがるので、毎回大変です。この日は、八百屋の「ゆでとうもろこし3本パック」に釘付けで……。

母の認知症介護日記/ワフウフ

完全に足を止め、「おいしそう」とつぶやいていたかと思ったら……。

母の認知症介護日記/ワフウフ

ポシェットからお財布を取り出して、とうもろこしへと近づいていきます。

母の認知症介護日記/ワフウフ

いつものように「部屋に冷蔵庫がないから持ち帰れない」と言おうとしますが……。

母の認知症介護日記/ワフウフ

あーちゃんは、「ゆでてあるから今ここで食べればいい」と反論してきました。「とうもろこし」の言葉が出てこないわりには、ゆでてあることはわかっていて、ゆでてあれば今ここで食べられると判断できるなんて、妙にしっかりしています。

母の認知症介護日記/ワフウフ

「量が多い」と、説得の方向性を変えてみたのですが、私も一緒に食べればいいと言います。

母の認知症介護日記/ワフウフ

3本あって、なぜ私が2本……?

母の認知症介護日記/ワフウフ

「食べられない」と断ると、あーちゃんは自分で食べると言いだし……。

母の認知症介護日記/ワフウフ
母の認知症介護日記/ワフウフ

ああ言えばこう言うあーちゃんを、なんとかなだめて帰りました。認知症が進んで、欲望のコントロールができなくなっているので、ひとりだったら絶対食べていただろうなあ……。

あーちゃんが暮らす施設の近くには商店街があるのですが、ここを散歩コースにすると、八百屋さんの前を通るたびにあーちゃんが甘いものに目がロックオンしてしまうので気が抜けません。先日も、ゆでとうもろこし3本パックに釘付けになったあーちゃん。「おいしそうね」と繰り返しつぶやいていたかと思ったら、ポシェットから財布を出してとうもろこしに近づいていきます。

「お部屋に冷蔵庫がないんだから、持って帰れないよ」と、いつものように言おうとしたところ、あーちゃんが「あれ、ゆでてあるわよ! ここで食べればいいわよ!」とカットイン。リンゴやバナナを欲しがるときの手法は使えませんでした。「とうもろこし」という名称は出てこないのに「あれ」がゆでてあることはわかっていて、ゆでてあるなら今食べられると判断できるのは、しっかりしているな……と思ってしまいました。

とうもろこしは3本パックだったので、今度は「3本もあるから多すぎる」と説得を試みますが、「ワフウフちゃんが2本食べればいいじゃない!」という、まさかの返しです。私はそんなに食べられないと断ると「じゃあ私が2本食べるわよ!」とのこと。ああ言えばこう言うあーちゃんをなだめ続け、なんとかとうもろこしから引き離したのですが……認知症が進行して、欲望のコントロールがまったくできなくなっているので、ひとりなら絶対に買って食べていただろうと思うと、恐ろしいです。

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施設で暮らしていると、食事の内容が決まっているので、好きなものを見つけたら余計に食べたくなってしまうのかもしれません。止めるのも簡単ではありませんが、あーちゃんの場合は持病のことも考えなくてはいけないので、心を鬼にするしかないのがつらいですね……。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。 2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

配信元: 介護カレンダー

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