
作画:尾花せいご(@seishoobi)さんと監修:西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんによる創作漫画「放課後おまじない倶楽部」は、迷信研究部に入部した少年と、不思議な雰囲気が漂う顧問との日々を描くオリジナル作品だ。
緻密で精細な絵とノスタルジックな絵柄に定評のある尾花さんの作画と、西洋魔術や西洋の魔物、伝承、迷信などの著書多数の西洋魔術博物館さんが監修した多彩な迷信やおまじないのエピソードが大きな魅力となっている同作。エピソードの紹介とともに、監修の西洋魔術博物館さんに作品内で描かれる伝承について詳しい話を聞いた。
■友達を作るはずが、謎の迷信研究部に入部することに!?



一昔前の西洋で信じられていた迷信を実際に試すという、ちょっと風変わりな部活に勧誘された主人公が、最初は戸惑いながらも次第にその不思議な魅力に惹かれていく本作。物語の核となっている迷信や雑学を収集しようと思ったきっかけを監修の西洋魔術博物館さんに伺うと、「魔術資料を求めて古い文献などを集めていくと、期せずしてさまざまな民間伝承の類に触れることが多く、これはこれでおもしろいと思いました。また西洋の迷信を知ることで文学作品や映画の場面の背景やニュアンスもわかるようになり、実り多い収集となりました」と教えてくれた。
作中に登場する印象的な迷信のひとつ、「空中を舞う落ち葉をキャッチして、『よい旅を』と唱えて、旅立つ妖精・ブラウニーを祝福するといいことがある」について伺うと、「1878年サセックスのフォークロア記録に『落ち葉を空中でキャッチできると幸福が12カ月続く』というものがあります。落ち葉をブラウニーと同一視していると考えられるわけです。だいたいの昔話にあっては、幸せの小人を捕獲してもひどい目にあうばかりですので、ここは祝福して放してやるほうが賢明という発想でしょう」と解説してくれた。
「雲は地球が見ている夢」など、いつもは見過ごしてしまうような日常の風景が、迷信というフィルターを通すことで、不思議な彩りを帯びて感じられる。あなたも「放課後おまじない倶楽部」で、ちょっとだけ迷信の世界に足を踏み入れてみませんか?
取材協力:西洋魔術博物館(@MuseeMagica)
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