
3月30日(月)より放送される、ドラマプレミア23「産まない女はダメですか? DINKsのトツキトオカ」(毎週月曜夜11:06-11:55、テレ東系)の記者会見が3月26日に都内で行われ、主演の宮澤エマ、共演の浅香航大、北山宏光が出席し、作品への思いや役どころ、印象に残っているシーンなどを明かした。
■意識的に子供を持たない夫婦が予期せぬ妊娠をきっかけに崩れていく姿を描く
同ドラマは、北実知あつきの漫画『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』が原作。共働きで子供を意識的に作らない・持たない“DINKs”として、夫と穏やかで自由な日々を送る主人公が、夫の計画的な裏切りで予期せぬ妊娠をしてしまう。音を立てて崩れ去る日常の中で、主人公が“家族の形”を見つけるべくもがき、正解のない選択に向き合い続ける姿を描く社会派ヒューマンドラマだ。
主演の宮澤演じる主人公・金沢アサは、将来、自分の美容室を持つことを夢みるフリーの美容師。毒親に育てられた過去があり、夫婦で子供を持たない“DINKs”を選択している。
一方、浅香が演じるアサの夫・金沢哲也は、アサと共に子供を持たない選択をしたにもかかわらず、とある理由から密かに父親になることを夢見ている大手メーカー勤務の会社員で、北山が演じるシングルファーザーの緒方誠士は、アサと同じシェアサロンで働く同僚で、夫の裏切りに傷ついたアサの良き理解者となり、一番近くで彼女を支え続ける存在となる。
■宮澤エマ「正直お引き受けするまでにたくさん悩みました」
宮澤は、自身の役について「これまで舞台やドラマ、映画で数奇な人生を歩む女性を演じてきましたが、今回は、私史上最も過酷で残酷な運命を背負った女性です。現場では『今日は泣かないかもしれない』と思っても、結局泣いて帰る日々。涙には悲しみだけでなく、うれしさや驚き、虚無感までさまざまな種類があり、演じるたびに新鮮な驚きがあります」とコメント。
一方、浅香は「これまで最低だったり、クズだったり、とさまざまな役を演じてきて、だいぶダメな役が板に付いてきたかなと思いますが、僕も今回の役は僕史上、一番最低な“クズ男”になると思います。放送されたときにどんなリアクションがくるのかというのは、期待もあり、不安もあり、複雑なプレッシャーを抱えながらの日々を送っていますが、現場はとても楽しく、和気あいあいとしていて、充実しているので、早く皆さんに見てもらいたいです」と期待を寄せた。
また、北山は「テレビ東京さんとは長くお付き合いさせていただいていますが、23時台の作品に出演するのは初めてです。今まで血の出るような激しい作品が多かったですが、今回は、これまでで一番、人に優しく寄り添う役を演じているので、どのような反響をいただけるのかとても気になっています。また、タイトルもかなり挑戦的なものになっていますので、その点についての皆さんのリアクションも楽しみであり、気になるところです」と語った。
■浅香航大、強烈な役に「演じるには覚悟が必要でした」
出演のオファーをもらったときは、まだ台本がない状況だったと明かした宮澤。「原作漫画を読ませていただき、子どもを持たない夫婦が妊娠してしまうという物語に強く引き込まれました」と振り返り、「子どもを持つか持たないかは人それぞれ考え方があり、正解がないテーマであり、また、初主演として責任を果たせるかというプレッシャーもあり、正直お引き受けするまでにたくさん悩みました。しかし、プロデューサーや監督との話し合いの機会で、『なかなか踏み込みづらいテーマだからこそ、エンターテインメントの力で、いろいろなディスカッションだったり、意見の交換だったり、そういう考えるきっかけにしたい』という熱い思いをお聞きしました。私が原作を読んだときに、怖いんだけど最終的にアサがどんな決断をするのか知りたいと、読むのをやめられず、読み進めるスピードもすごく速かったので、その感覚を再現できたらいいなという思いでお引き受けしました」と思いを口にした。
また、浅香は「非常に強烈な役で、演じるには覚悟が必要でした」とコメント。「狂気的な面やクズ男としての一面を演じるうえで、どうしても痛烈な言葉だったり表現だったりが多いので、その部分が印象に残ってしまうと思います。でも、そのシーンにおいては、その一部分だけを切り取って演じるのではなく、キャラクター全体の流れや背景、文脈を意識して丁寧に演じることを大切にしています」と役作りの姿勢を明かし、一方、北山は「アサの表情や動きを敏感に察する役なので、寄り添うように演じたいです。また、緒方の優しさの裏には、自分自身も傷ついた過去があるからこそ人にやさしくできるので、そんな優しさがにじみ出るようにしていけたらいいなと思っています」と語った。
『産まない女はダメですか? DINKsのトツキトオカ』という今作のタイトルに3人とも強いインパクトを感じたという。浅香は「男性と女性で受け取り方が違うかなと思います。女性は主観的に捉えやすいですが、男性は産むことができないので、なかなか自分ごととして考えるのは簡単ではないのかな…と。だからこそ、僕は男性にこそぜひ見てほしいですね」と分析し、第一印象を“とても攻めている”と表現した北山は、「僕は“DINKs”という言葉を知らなかったので、とても興味を持ちました。そして、男性と女性では考え方がこんなにも違うんだと改めて感じたので、この違いを理解するきっかけとして、作品が役立てばいいなと思います」と期待を口にした。
そして、宮澤は「原作は『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』で、ドラマのタイトルとは逆なんですが、与える印象がドラマのタイトルのほうが強いのかなと感じ、センシティブなテーマで、なかなか話題にしにくいと思いますが、逃げずに真正面からテーマに向き合っている印象を受けました」と話した。
■宮澤エマ、浅香航大、北山宏光が役に共感できるところを語る
司会からの「演じる役に共感できることはありますか?」という質問に浅香は「共感できるところはありません!これははっきり言わせてください(笑)」と断言。「ただ、アサと意見がずれて、話し合いになるシーンでは、自然とアサに引っぱられそうになる瞬間があります。本来ならアサに寄り添いたくなるだろうなという感情に流されそうになるんですが、“僕はてっちゃんだから”と意識しながら、今のシーンはアサに引っぱられ過ぎてないかな?と監督に確認して…と、そういう葛藤は常にある現場です」と気持ちを吐露。
そして、宮澤も最初は共感しにくい部分があったという。「私は割と感情を表に出すタイプですが、アサは表情をコントロールして、表に出さない人物なんです。でも、演じていくうちに、誰しも頭の中では『こうありたい自分』があるけれど、実際には一言がなかなか出せない瞬間があり、私もそういう瞬間があるなと気付き、状況を壊さないために言葉を選ぶ自分の行動とアサの行動には共通点があると感じました」と明かした。
また、「緒方は『大丈夫ですか?』というせりふがすごく多いんです」と話し出した北山は「人の表情をよく観察して、感情を読み取る緒方の姿勢は、僕自身も相手の表情がすごく気になるので少し共感できます。でも、緒方は優しさが行き過ぎるというか、どこまで入り込むの?と思ってしまう行動もあり、そこは僕とは違うと思います」と述べた。
■北山宏光「(緒方の子供の)凪咲ちゃんとのシーンは印象深い」
司会から「撮影中に印象に残っているシーンを教えてください」との質問が。北山は、自身が演じる緒方の子供・凪咲ちゃんと公園で撮影したシーンを振り返る。「凪咲ちゃんがバタバタと寄ってきてくれたり、裏でもあいさつをしてくれたり、なんてかわいい子がいるんだって驚くくらい本当にかわいくて。メーク中も隣にいてたわいもない話をしている時間があったのですが、そのとき自分の父性がすごくあふれ、完全にメロメロになってしまいました。凪咲ちゃんとのシーンは印象深いです」と笑顔を見せた。そんな北山に「メロメロですよね。お芝居も完璧で天才です」と宮澤も同調。
また、宮澤は、「初舞台から仲良くさせている皆本麻帆さんが私の同僚の青田を演じているんですが、初舞台以来、こういう形で共演がなかったので、一緒にこうちょっとずつ仲良くなっていく役どころというのがすごく印象深いです」と皆本との関係性を明かし、さらに、アサと哲也との関係性から生まれたシーンを挙げる。「哲也が自分のしてしまったことをアサに告げるシーンがあるのですが、本読みの段階では、なぜこの会話が運ばれるのか…?と、アサの気持ちも哲也の気持ちを理解できず、撮ってみるまで分からないという不安な気持ちで現場に行きました。でも、始まる前に浅香さんが『哲也はこういう気持ちなんじゃないかな』とお話してくださったことが、ずっと哲也を演じている浅香さんだからこその哲也への解明度の深い解釈で、びっくりしました。そこから、私だったらありえない、アサだからこその気持ちが生まれ、哲也に対してアプローチができたので、撮影を通して、積み上げてきたものがあったからこそのアサと哲也の関係が描け、そのシーンはすごく印象深かったです」と懐古。
そんな宮澤の話を聞いた浅香は「僕もそのシーンがパッと浮かびました。面白かったですし、すごく印象的でした。台本を越えたなという感じがしました。で、ほかのシーンでいうと…」と考え込むと、宮澤が「見てるほうはいっぱいありますよ!」と、第1話での哲也が歌声を披露するシーンについて触れる。「あのシーンは浅香さんが連続で何度も撮影していて。歌声とともに、衝撃映像が流れますが、新しい…見てはいけないものを見ているような感覚になりました。あのシーンはどういう気持ちでしたか?」と浅香へ投げかける。
浅香は「あのときの哲也は本当に必死なんです。けしてアサを傷つけたり、怖い思いをさせたいといういう気持ちは一切なくて。でも、社会的にはずれていますし、それを愛と呼んでいいのかは分かりませんが、思いの強さから起こした行動で、その構造を理解しながら演じました」とコメント。さらに、「印象的だったのはトルソーが出てくるシーンです。監督やスタッフの意見を反映して、加えられた場面だったと思うのですが…、どこまで話していいか分からないんですが、トルソーを愛してしまう哲也の気持ちがなんとなく僕は分かりました」と明かした。
■宮澤エマ「とても面白い作品ができあがっている」
ドラマのタイトルにちなみ、普段感じている“これってダメですか?という『○○はダメですか?』を発表するコーナーも行われた。最初に、「ズボラってそんなにダメですか?」と発表した宮澤は、「撮影期間中は、早く帰って早くお風呂入って早くお酒にたどり着きたいので、靴下とかはそこらへんに置いてしまいますし、私の部屋には誰も上げられないです」と自身の私生活のズボラさを暴露。
続けて、浅香は「甘えちゃダメですか?」と書かれたフリップを披露。「見た目からこだわりが強そうとか、食生活に気を付けていそうと思われがちなんですが…、自分を甘やかしてしまうのはダメですか?と」と吐露し、自分へのご褒美として深夜にラーメンやライス、アイスを楽しむ習慣を明かすと、宮澤と北山からは「好きなように生きてほしいよ」「そんな頑張んなくてもいいんだよ」「甘えていきましょう」とねぎらいの声が上がり、会場から笑いが起きた。
そして、「僕も似ているんですが」と前置きし、「茶色いだけじゃダメですか?」と投げかけた北山。「茶色い食べ物が大好きで。生姜焼き、ハンバーグ、カレー、焼肉、から揚げと、全部茶色なんです。一日一食なのでその反動が出ちゃうのかなと」と食べ物に偏る食生活について話すと、宮澤が「普通に三食食べたら偏らないんじゃないですか?」と提案。すると、「確かにそうだ。一日に3回の選択肢あるからね。一日1回だから全部茶色くなっちゃうのか」と納得する様子を見せ、三者三様に“完璧ではない自分”を肯定する場面が印象的だった。
最後に、宮澤は「このドラマはプレミア23枠で放送されますが、この枠には不倫や略奪、リベンジなど衝撃作も多く、枠自体にファンがたくさんいらっしゃると思います。今回の作品は新ジャンルだと思っていて、新感覚のホラーのような面白さもありつつ、社会派的なメッセージも盛り込まれています。監督から第1話の、まだ完璧でないバージョンを先に送っていただきましたが、実際に見てみると本当に面白く、ワクワクしました。タイトルだけでは驚かれる方もいるかもしれませんが、とても面白い作品ができあがっていると思います。みんなで最後まで力を合わせて、この物語を伝えられるよう頑張りますので、ぜひ最後まで注目して見ていただければ幸いです」と笑顔で呼びかけ、会見を締めくくった。

