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「辞めさせたい」態度の悪い「古株」のせいで離職続出、開業医を悩ませるモンスタースタッフ問題 弁護士が示す3つの“処方箋”

「辞めさせたい」態度の悪い「古株」のせいで離職続出、開業医を悩ませるモンスタースタッフ問題 弁護士が示す3つの“処方箋”

●業務に問題のないスタッフの解雇は「不当解雇」と判断されやすい

──ほかのスタッフが離職理由として「無視された」「態度が悪い」と話している場合でも、問題のスタッフを退職させることはできないのでしょうか。

日本の労働法制では、業務上の明確な問題がない状態で一方的に解雇すると、「不当解雇」と判断されるリスクが非常に高くなります。

一方で、無視や威圧的な態度が職場の秩序を著しく乱し、「パワーハラスメント」に該当する場合には、経営者がそれを放置すると、ほかのスタッフとの関係で職場環境に対する安全配慮義務違反を問われる可能性もあります。

●「辞めさせる」前提ではなく、ステップを踏む

──相談者にアドバイスをお願いします。

労働契約を終了させるには高いハードルがあります。そのため、「辞めさせること」を前提にするのではなく、態度を改善させて、再び有用な戦力として働いてもらう可能性も含めて、対応を検討する必要があります。

長年クリニックを支えてきたノウハウは、態度さえ改善されれば経営側にとって大きな財産になります。経営者としては、次の3つの段階を踏んで毅然と対応することが重要です。

・事実確認と改善指導
・懲戒処分の検討
・雇用契約終了の検討

まず、被害を訴えるスタッフから具体的な事実関係をヒアリングし、本人に改善指導をおこないます。口頭だけでなく、指導書などの書面を交付して客観的な記録を残してください。

そのうえで、再三の指導にもかかわらず態度が改まらない場合は、就業規則に基づき「戒告」や「減給」などの懲戒処分を検討します。

そのような指導や懲戒処分を重ねても改善が見込めず、そのスタッフの行為を放置すれば職場秩序を維持できないと判断されるような例外的な場合には、最終的に普通解雇や懲戒解雇といった雇用契約の終了を検討することになります。

繰り返しますが、日本では解雇のハードルは極めて高く、安易に踏み切れば無効と判断される可能性があります。

解雇の有効性は厳格に判断されるため、それまでの指導や処分の客観的な記録が不可欠です。適正な手続きを尽くすことが、結果的にクリニックを守る最大の防御策となります。

【取材協力弁護士】
有本 喜英(ありもと・よしひで)弁護士
2020年弁護士登録(大阪弁護士会所属)。企業関係法務、労災事故、一般民事全般を扱う。クライアントの「ニーズ」や思いを把握し、常に最善の解決を目指して事件に取り組みます。
事務所名:弁護士法人ブライト
事務所URL:https://law-bright.com/

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