リナの家をたずねた千里。問い詰められたリナは泣き出し、「ななかちゃんが持って帰るのを見た」と衝撃の告白をする。ななかが主犯で、リナは共犯…という構図がうかび上がり…。
意を決して、一人目の友だちの家をたずねる
翌日、休日の昼下がり。私は意を決して、リナちゃんの家をたずねました。
玄関に出てきたリナちゃんのママは、少しおどろいたような、それでいて、どこか警戒するような表情をうかべました。
「千里さん…どうしたの? 急に」
「リナちゃんママ、ちょっとお話があって。みちるのシール帳のことなんだけど……」
私は努めておだやかに、でも、まっ直ぐに彼女の目を見ました。
リナちゃんもママのうしろから、不安そうにこちらをのぞいています。
「リナちゃん、公園でシールを配ってたって聞いたよ。みちるが持ってたのと、まったく同じシールだったみたいだけど……あれ、どうしたのかな?」
私の問いかけに、リナちゃんは一瞬、肩をふるわせました。
「……知らない。あれは、リナが買ったやつだもん」
「そうなの? でも、あのネコちゃんのシール、パパが外国出張のおみやげで買ってきてくれた、特別なやつだったんだって。外国にしか売ってないの…リナちゃんも同じの持ってたんだね?」
少しずつあかるみになる真実
リナちゃんの視線がおよぎます。となりで聞いていたママの顔色が変わりました。
彼女はリナの肩をつかみ、ひくい声で言いました。
「……リナ、本当のことを言いなさい。みちるちゃんのママはおこりに来たんじゃないの。本当のことが知りたいだけよ」
ママのプレッシャーにたえかねたのか、リナちゃんがポロポロと涙をながし始めました。
「リナ、持って帰ってないもん! ななかちゃんが…"これ、みちるちゃんが忘れてったやつだよ"って言って、バッグに入れて持って帰ったのを見ただけだもん!」
「ななかちゃんが……?」
私は絶句しました。リナちゃんは泣きながらつづけました。
「その後、ななかちゃんがシールだけ、何枚かくれたの……。リナ、シール帳は持ってない! 本当だよ!」
リナちゃんのママは顔をおおいました。
「ごめんなさい!千里さん。この子、私にもウソをついて……。ななかちゃんからもらったなんて、一言も言ってなかったんです」
リナちゃんのママは、その場で私にふかく頭を下げました。
「本当にごめんなさい。すぐに一緒にななかちゃんの家に行きましょう。リナ、あんたも来るのよ!」

