花粉症シーズンに発熱したときの受診の目安と対処法

花粉症による発熱は何もしなくてもよくなりますか?
花粉の飛散が落ち着けば、熱っぽさも軽くなる傾向があります。ただ、シーズン中は花粉への接触が続くため、対策をしないと鼻の炎症が長引きやすいです。鼻づまりが続く方は、睡眠の質が落ちて疲れが抜けにくくなることもあるため、回避策と治療を組み合わせて早めに対策すると日常生活が楽になります。外出が続く日や症状が出やすい時間帯がある方は、薬を使うタイミングを一定にすることで、症状の波が小さくなることがあります。
花粉症による発熱が疑われるときの受診の目安を教えてください
受診を考える目安は、38.5度以上の発熱がある、発熱が数日続く、いったん熱が下がった後に再び上がるといった経過です。加えて、頬や額の痛みが強い、片側の痛みが目立つ、鼻水が黄色く粘ってきた、目の周りが腫れる、強い頭痛がある場合は、副鼻腔炎などを想定して耳鼻咽喉科に受診するとよいでしょう。また、息苦しさが強い、胸の痛みがある、水分が取れないほどぐったりする場合は、早めに病院へ相談してください。市販薬を数日使ってもつらさが続き、仕事や家事に支障が出る場合も受診のタイミングです。
花粉症による発熱の治療法を教えてください
花粉症が主体のときは、鼻の炎症の治療が中心です。第2世代抗ヒスタミン薬に加えて、鼻噴霧用ステロイド薬を組み合わせると、くしゃみや鼻水だけでなく鼻づまりも改善しやすく、睡眠が改善することで体調も戻りやすくなります。発熱や頭痛がつらいときは、体調や持病に合わせてアセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬を使うことがあります。副鼻腔炎などの感染が疑われる場合は、診察所見に応じて抗菌薬を選び、鼻の炎症への治療も併せて行います。症状が長引く方は、鼻洗浄を取り入れると、鼻の不快感が軽くなることがあります。
花粉症で熱が出ているときはどのようなことに気を付けるとよいですか?
体調が落ちているときは、花粉に触れる量を減らし、粘膜への刺激を増やさないことが基本です。外出時はマスクとメガネを使い、帰宅後は洗顔とうがいを行い、衣類は室内に入る前に花粉を払ってください。室内では、換気は短時間で行い、空気清浄機を活用すると過ごしやすくなります。睡眠を確保するために、就寝前はスマートフォンの使用を控え、夜更かしを避けるとよいです。飲酒や激しい運動は鼻づまりや炎症を悪化させることがあるため避けましょう。乾燥しやすい環境では、のどや鼻がつらくなりやすいので、加湿を行い湿度を保つことも有効です。
編集部まとめ

花粉症は、鼻の炎症が強い時期に、37度台の微熱や熱っぽさを感じることがあります。鼻づまりで睡眠の質が落ちたり、頭が重く感じたりすることで、体調不良が発熱のように自覚される場合もあります。ただし、38度以上の発熱が続く場合は、花粉症だけでは説明しにくく、風邪などのウイルス感染や副鼻腔炎などの感染を合わせて考えます。見分ける手がかりとして、花粉症は目や鼻のかゆみ、サラサラした鼻水が続きやすく、感染症はのどの痛み、強い倦怠感、筋肉痛、粘り気のある鼻水が目立ちやすい点があります。受診の目安は、高熱が続く、片側の頬や額が強く痛む、黄色く粘る鼻水が増える、目の周りが腫れるなどです。対策は、マスクとメガネ、帰宅後の洗顔とうがい、室内への花粉の持ち込みを減らす工夫を中心に、薬で鼻の炎症を緩和することが基本です。つらさが長引くときは、早めに病院へ相談してください。
参考文献
『鼻アレルギー診療ガイドライン 2024 年版 鼻炎の分類と重症アレルギー性鼻炎の治療』(アレルギー)
『アレルギー性鼻炎ガイド』(日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会)
『鼻副鼻腔炎診療の手引き』(日本鼻科学会会誌)

