
ホームコメディドラマの金字塔「フルハウス」が、動画配信サービス・Huluで4月1日より全8シーズンの配信スタート。そこで本記事では、家族の日常を笑いあり涙ありで描く本作の魅力を、各シーズンの見どころとともに紹介していく。
■3人のパパとおませな娘たちが織りなす愉快なドタバタ生活
1987年から1995年にかけてアメリカで制作・放送されたホームコメディ「フルハウス」。事故で突然妻を亡くしたダニー・タナー(ボブ・サゲット)が、親友・ジョーイ(デイヴ・クーリエ)や義弟・ジェシー(ジョン・ステイモス)に助けられながら、“男3人で”子育てに奮闘していく姿を描く。シリーズ中盤からはジェシーの妻と双子の子どもたちも加わり、タナー家はまさにタイトル通りの“フルハウス”(満員)状態に。賑やかな共同生活が、物語をさらに彩っていく。
そんな本作の見どころの一つが、3人の男たちの友情と家族の絆だ。綺麗好きのダニー、子ども好きでコメディアンのジョーイ、そしてロックシンガーを目指しているジェシーと、三者三様の個性を持つ彼らは、子育ての方針もバラバラ。そのため衝突も絶えないが、娘の恋愛事情に敏感なダニーをジョーイとジェシーがなだめたり、夢を追いかけるジョーイとジェシーをダニーが励ましたり…と、お互いを思いやる関係性が温かな笑いを生む。ぶつかり合いながらも家族を大切にする彼らの姿は、コミカルでありながら胸を打つドラマとして描かれている。
また、“3人娘”も物語を彩る存在として欠かせない。3人のパパとの同居生活が始まった時、長女のD.J.(キャンディス・キャメロン)は10歳、次女のステファニー(ジョディ・スウィーティン)は5歳、そして三女のミシェルは生後9カ月。ミシェルは双子のアシュレー・オルセンとメアリー=ケイト・オルセンが交代で演じ、愛らしい存在感を放っている。
ちなみにミシェル役のアシュレー・オルセンとメアリー=ケイト・オルセンは、撮影開始時は生後9カ月だったが、最終回を迎えるころには9歳目前にまで成長。子役時代を本作とともに歩み、多くの視聴者に親しまれてきた。彼女たちを始めとする子どもたちの成長を、シリーズを通して見守れる点も、本ドラマならではの魅力だろう。
■“ごちゃまぜファミリー”誕生、笑いと騒動が加速するシーズン1~4
シーズン1では、テレビレポーターのダニーが妻を亡くしてから3カ月後の生活が描かれる。幼い3人の娘を育てるため、助っ人としてジョーイとジェシーを同居させるダニー。まだ幼い子どもたちと、個性豊かな3人のパパが織りなす賑やかな“ごちゃまぜファミリー”のドタバタ劇が見どころだ。
シーズン2では、ジェシーが自慢の長髪をバッサリ切るエピソードや、娘たちに次々とボーイフレンドが登場するなど、騒動はさらにパワーアップ。そんな中、CMソングの仕事を始めたジェシーのもとには、全国ネットで流れるキャットフードのCM制作という仕事が舞い込み、仕事に奮闘する姿も描かれる。
シーズン3では、D.J.が中学生になり、家族の時間の流れを感じさせる展開が増えていく。上級生に“ガキっぽい”と言われたD.J.は、大人っぽく見られたい一心でファッションやメイクを変えて登校するが、その姿に3人のパパたちは戸惑ってしまう。また、タナー家に迷い込んできた犬を巡る物語も印象的。子どもたちは大喜びするものの、綺麗好きのダニーと犬嫌いのジェシーは、飼い主を探して返そうと奔走する。
シーズン4では、ミシェルの幼稚園での友人関係や、学校新聞の編集長となったD.J.の奮闘など、子どもたちの成長がより色濃く描かれる。一方で、ジェシーが高校の同窓会で10年ぶりに当時の恋人と再会したり、ダニーが最近付き合い始めた女性とひと悶着あったり…と、大人たちの日常や葛藤にも焦点が当てられている。

■子どもたちの成長と家族の絆…笑いと涙が深まるシーズン5~8
シーズン5では、ジェシー&ベッキー(ロリー・ローリン)夫婦に双子が誕生し、タナー家はさらに賑やかになっていく。そんな中、ミシェルは幼稚園の先生とダニーを結婚させようと、デートのお膳立てをするなど奮闘。また、成長したことで“赤ん坊の頃のように家族から愛されなくなる”と不安を抱くミシェルの姿も描かれている。
シーズン6では、スペインでホームステイしていたD.J.が2カ月ぶりに帰国。さらに、ミシェルの親友がテキサスに引っ越すことに。ミシェルは自分の部屋の椅子に彼を縛りつけて別れを回避しようとするが、そんなミシェルにジョーイが寄り添い、励ますエピソードも印象的だ。
シーズン7では、中学生になったステファニーが、なかなか友達ができないという思春期ならではの悩みを抱える。子どもの成長とともに変化していく問題に対し、3人のパパたちはどう向き合うのか、彼ら流の子育て術に注目したい。
そして、ファイナルシーズンとなるシーズン8では、家族の絆が試されるエピソードが盛りだくさん。乗馬センターで落馬して頭を打ったミシェルはショックから一時的な記憶喪失に陥る。ダニーは何とかして彼女の記憶を取り戻そうと奮闘するが、なかなか上手くいかない。そんなホロリと泣ける展開は、シリーズ最終章に相応しいエピソードとなっている。
全シーズンを通して、子育てのドタバタをコミカルに描いてきた本作。そこには家族の大切さはもちろん、大人が子どもに大切なことを伝える場面、そして逆に子どもから大人が大事な“気づき”を得る瞬間も数多く描かれている。時代が変わっても色褪せることなく、視聴者にたくさんの笑いや涙を届ける傑作ドラマと言えるだろう。


