膵臓がんを早期発見した場合の余命・生存率
腫瘍径が1cm以下の膵臓がん(Stage0とStage1Aの一部)では5年生存率が80%以上であったと報告されています。現在、早期膵臓がんの定義はまだされていませんが、余命を考えた場合、長期予後が期待できる膵臓がんであるいえます。早期の膵臓がんは造影CTなどの画像検査では腫瘍の直接的な同定が困難な場合が多く、前述の通り、EUSやMRCP、ERCPといった詳細な検査で診断に至るケースがあります。
膵臓がんの検査法
膵臓がんはどうやって発見されるのでしょうか?
まずは患者さんの負担が少ないスクリーニング検査で膵臓がんが疑われるかどうかの判断をします。これから紹介する検査は日帰りの外来検査で実施されます。
腫瘍マーカー・血液検査
腫瘍マーカー(CA19-9、CEA、DUPAN-2など)の測定は、予後予測や治療判定に有用とされています。ただし、膵臓がん以外の病気でも上昇することがあり、がんがあっても上昇しないケースもあるため、これだけで診断はできません。また、肝機能や膵酵素(アミラーゼ、リパーゼなど)の異常も同時にチェックされます。基本的には外来での採血で行われます。
腹部超音波検査(エコー)
超音波を当てることで、膵臓の形や大きさ、異常な影の有無などを確認します。簡便で侵襲が少ないため、人間ドックなどでも行われることが多いです。しかし、膵臓は胃や腸のガスに隠れやすく、特に膵尾部などは観察が難しいことがあります。消化器内科などの外来で実施可能です。
腹部CT・MRI(MRCP)
CTはX線を用いて体の断面を、MRIは磁気を利用して撮影します。特に造影CTは腫瘍の広がりや転移の評価に重要です。MRCPは、胆管や膵管の状態を非侵襲的に評価できるため、早期発見や診断に有用です。いずれも通常は外来で予約制にて実施されます。
超音波内視鏡(EUS)
内視鏡の先端に超音波装置がついたもので、胃や十二指腸の中から膵臓に非常に近い位置で観察するため、詳細な画像が得られます。数ミリ単位の小さな腫瘍の発見にも優れています。病院によっては、検査後に慎重を期して1泊程度の経過観察入院が必要になることもあります。
ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)
内視鏡を口から挿入し、胆管や膵管の出口から造影剤を注入してX線撮影を行う検査です。組織の採取(生検)も可能です。合併症(膵炎など)のリスクがあるため、多くの場合は数日間の入院下で行われます。

