ロキソニンを使い続ける場合の考え方
編集部
「飲み続けると効かなくなってくる」と聞いたことがあるのですが、本当でしょうか?
笠茂先生
ロキソニンを飲み続けて「以前ほど効かなくなった」と感じる場合でも、薬そのものに耐性ができているケースはあまりありません。実際には、痛みの原因や状態が変化していることが一因となっている傾向にあります。炎症が強くなったり、痛みが慢性化したりすると、当初は効果があった薬でも十分に効きにくくなることがあるのです。また、痛みが長期間続くことで神経が過敏な状態になり、痛みを感じやすくなることもあります。この場合も、薬が効かなくなったというより、痛みの性質自体が変わっていると考えられます。そのため、同じ薬を飲み続けても効果を実感しにくくなります。飲み続けても効果が実感できない場合は、医療機関に相談してください。
編集部
ロキソニンを服用する際、注意点はありますか?
笠茂先生
ロキソニンは胃腸や腎臓に負担がかかることがあります。特に長期間の使用は、体への影響が蓄積する可能性があるため、用法・用量を守ることはもちろんのこと、漫然と使い続けないように意識してもらいたいです。
編集部
たしかにそうですね。
笠茂先生
痛みが出るたびに薬で抑えるということを長期間繰り返さないことが大切です。効果が感じられない場合はもちろんのこと、効果がある場合でも、「そもそもなぜ痛みが続いているのか」を考えることが重要です。症状が長引く場合は、医療機関で痛みの原因を検査・診断してもらうことで根本治療につながることがあります。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
笠茂先生
医療は単に症状を抑えることではなく、その背景にある原因や生活への影響まで含めて考える営みだと感じています。痛み止めは日常的に使われる身近な薬ですが、使い方や位置づけを正しく理解することが安全につながります。情報があふれる時代だからこそ、正しい知識をわかりやすくお伝えし、不安を安心へと変えていくことが医療者の役割です。痛みが続く、服用回数が増えているなど、小さな変化でも一人で抱え込まずにご相談ください。
編集部まとめ
ロキソニンは身近で頼りになる薬ですが、処方薬と市販薬では使い方や位置づけが異なります。市販薬で対応できる場合もある一方、飲み続けても効果が実感できない場合や服用頻度が増えている場合には、医療機関に相談することが大切です。痛み止めに頼り続ける前に、原因を確認する視点を持つことが重要です。

