糖尿病の診断基準以下でも気を付けたほうがよい水準

HbA1cや血糖が正常の範囲でも気を付けた方がよい水準を教えてください
糖尿病の診断基準に達していなくても、将来の糖尿病につながりやすい水準があります。例えば、空腹時血糖が100〜109mg/dLの範囲は正常域のなかでも正常高値とされます。さらに、空腹時血糖が110〜125mg/dLの場合や、75g経口ブドウ糖負荷試験の2時間値が140〜199mg/dLの場合は、境界型にあたります。この段階ではまだ糖尿病とは診断されませんが、将来の発症につながることがあるため、食事や運動の見直しが大切です。
糖尿病予備軍であっても治療法はありますか?
糖尿病予備群の段階においては、食事と運動などの生活習慣を整えることが基本です。内服薬や注射薬による治療を行う段階ではなく、食べ過ぎや甘い飲み物を控え、歩く時間を増やすなど毎日の過ごし方を改善します。定期的に検査を受けながら、糖尿病に進まないように取り組んでいくことが大切です。
糖尿病予備軍だった場合に日常生活で気を付けることを教えてください
糖尿病予備群といわれたら、毎日の生活のなかで無理なく続けられる工夫を取り入れることが大切です。食事は、夜遅い食事や甘い飲み物、間食が続いていないかを見直します。運動は、歩く時間を増やしたり、座っている時間が長くなりすぎないようにしたりするようにします。エレベーターではなく階段を使う、近い距離は歩くなど日常生活のなかで身体を動かす機会を増やしましょう。
編集部まとめ

糖尿病は、初期には自覚症状が出にくい一方で、高血糖が続くと目や腎臓、神経、心臓、脳など全身に影響が及ぶことがあります。そのため、健康診断で血糖やHbA1cを指摘されたときは、症状がない場合でも結果をそのままにせず、今の状態を正しく確認することが大切です。
糖尿病の診断は、血糖とHbA1cを組み合わせて判断し、必要に応じて追加の検査も行います。また、診断基準に達していない段階でも、血糖が少し高めであれば、将来の糖尿病や動脈硬化につながることがあります。早い段階で食事や運動の習慣を見直すことは、発症予防や重症化予防に役立ちます。
参考文献
『糖尿病診断の指針』(日本糖尿病学会)
『糖尿病標準診療マニュアル2025』(日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会)

