
King & Princeの高橋海人と永瀬廉、劇団ひとり、山崎弘也がレギュラー出演した「キントレ」(毎週土曜昼1:30-2:30、日本テレビ/Huluでも配信)が、3月28日に最終回を迎え、約2年9カ月の放送に幕を下ろした。最終回では「4人のやりたいことを全部かなえる沖縄満喫ツアー」として、レギュラーメンバー4人で沖縄を訪れ、最後の最後まで明るく楽しく、そして胸が熱くなる時間を過ごした。
本稿では最終回を踏まえながら、永瀬と高橋が番組で見せた奮闘ぶりを辿ってみたい。
■永瀬廉、高橋海人が稼いだアルバイト代で沖縄を満喫
最終回は4人で沖縄を訪れ、滞在時間7時間で、やりたいことをやり尽くすご褒美ツアー。旅の資金はKing & Princeの2人がこれまで番組の企画「バイトレ」で稼いだアルバイト代、30万1259円を沖縄で使う。
そのことをスタッフから聞いた2人は驚いた表情を浮かべ、山崎も「ここで!?着服してないんだ!」と驚いた様子で語ると、劇団ひとりと共に「ありがとうございます」とお礼を伝えた。
しかし、永瀬が「ちょっと待って、俺らが稼いだ…ほぼ俺なのよ、バイト代。半分以上俺なのよ」と主張すると、山崎は「みんなの『バイトレ』じゃん」となだめる。劇団ひとりも「パチンコで増やそう!」と冗談を飛ばして笑いを誘った。
永瀬が24回、高橋が14回のアルバイトで稼いだお金がそのまま沖縄での軍資金となって活かされた。
沖縄では4人の事前アンケートをもとに進行。永瀬は4人の自然な写真を残したいとリクエストしていたのだが、撮影に使うiPhoneのレンタル料が1日3520円かかると領収書が手渡された。永瀬が驚いた様子で支払う隣で、高橋は「お金って尊いんですね」としみじみ。冒頭から残金が29万7739円になったものの、沖縄の海をバックに4人が笑顔で写る写真撮影がかなった。
続いて、高橋が「体を動かしたい、アクティビティをしたい」と、滑り台やトランポリンなどの海上アスレチックへ。ここではキンプリチームと、劇団ひとり&山崎チームに分かれてピンキリランチ対決を行った。高橋と劇団ひとりが水着に着替えて海上アスレチックへ。永瀬は「海人がんばれよー!うまいもん食おうぜー!」と声を張って応援すると、高橋は拳を上げて「いくよー!」と応えていた。
■永瀬廉、高橋海人が稼いだアルバイト代で沖縄を満喫
その後は高橋の運転でドライブへ。車中では劇団ひとりから早々に「海人のアクセルワークあんまり好きじゃない」と容赦ないクレームが入ると、これには山崎も同調。
高橋は「ねえ、ちょっと待って!後ろの人がそんなこと言わないで(笑)」「気持ちよく運転できない」と返す。しかし、高橋も友人を車に乗せた時に「酔った」と言われたことを告白。その後、高橋は「すっごい今ストレスかかってます、運転に」と、正直に打ち明けるなど、敬語を使いつつもすっかり“気心の知れた間柄”ならではの会話が続いた。
その後は古着店でコーデ対決を行ったほか、国際通りで知名度調査ゲーム「お名前言えるかな?」を行って盛り上がるなど、街歩きを楽しみながら沖縄を満喫。最後は金武アグー豚と山城牛が食べられるしゃぶしゃぶディナーへ。
ここでは、乾杯をしてしゃぶしゃぶを味わいながら、最終回ぶっちゃけトークへ。
高橋は「今日もそう思ったんですけど、クイズとか勝負するやつ、ガチだな。ザキヤマさんとか一番最初にボタンを押して正解を出す時があったじゃないですか。ガチで商品とか欲しいタイプ…」と振り返ると、劇団ひとりも同調。山崎は「違うじゃん!(笑)」と反論。
続けて高橋は続けて「人間としてみんなで楽しめる空間だったな。『キントレ』はめっちゃ大好きでしたね」と語った。
永瀬も「どの収録も毎回2人のこと、マジすげぇな!って思いながら帰ってるんですよね。本当にずっと2人は安定しておもろいんやっていう」と続け、「本当にすごい人たちと俺は今収録しているんだな」とリスペクトを伝えた。
一方、劇団ひとりと山崎はキンプリの成長ぶりを語った。劇団ひとりは「2人とも率先して発言する感じじゃなかったからね」と切り出すと、山崎は「最初の頃の廉くんはボケジャンルっていうか。みんなにボケてツッコまれる感じだったけど、後半は劇団さんにツッコむバラエティーにおいてちゃんとツッコんでくれるっていうイメージがあった」と成長ぶりを讃えた。
高橋について山崎は「沼のような人間だから。沼のようにボケが(笑)」と評すと、劇団ひとりも「つかみどころないなと思ったけど、今日でさらにつかみどころなくなった」と笑いを誘った。
トータル4年に渡る番組共演を振り返り、永瀬は「素を出せるようになったというか、注目してもらえるようになって」と話し、「ありのままでやったらお2人(劇団ひとりと山崎)や見てる方も俺のキャラを知ってもらってうまく料理してもらえるようになるのかな、関わり方とか。そういう方のマインドでした」と当時を回顧。
劇団ひとりは「最初の頃は大丈夫かな?という部分もありましたが、今は本当に頼もしい仲間ですよね」と2人のバラエティー番組における成長を喜んだ。
最後に残金を手にした永瀬はお札を広げながら満面の笑みを浮かべて笑いを誘うなど、最後の最後まで明るく楽しい雰囲気で進行し、放送全128回の「キントレ」を笑顔で締めくくった。
■永瀬廉、高橋海人の人生初のアルバイト
ここからは初回放送を踏まえながらこれまでのコーナー企画で見せた彼らの成長ぶりに触れてみたい。
2023年7月1日放送の初回から、アルバイト企画「King & Princeのバイトレ」で驚かせた2人。トップバッターは高橋で、ドン・キホーテを舞台に人生初のアルバイトに挑戦した。
高橋は制服に着替えて登場。トップスをしっかりとタックインした姿がなんとも初々しく、そんなところにも夢だったという初のアルバイトに向き合う姿勢や緊張感が伝わってきた。
店では商品の品出しに取り掛かった。段ボール1箱分の陳列を終えると、高橋は「終わった」と柔らかい笑顔を浮かべるも、スタッフから「どんどんやらなきゃいけない」と指摘されていた。その後もドン・キホーテ特有の陳列マジックに苦戦したり、重たい商品の積み上げで腰の痛みを味わったり。そして人生初の接客にドギマギするなど、すんなりとはいかない様子だった。
しかし、店内を彩るPOP作成の場面では、高橋が絵の才能を発揮するなど、初回から驚かせた。試用期間の時給は1時間1200円。人生初のアルバイトで稼いだお金は4800円だった。
高橋は「これで食べるご飯、絶対おいしいですよ!」と声を張り、「働いて得るお金の大事さを気づかされた。だから節約しながら使ってみようかなと思う」と晴れやかな表情を浮かべていた。
2023年7月8日放送回では永瀬も人生初のアルバイトを経験。スタッフから企画趣旨を伝えられると、「給料、ガチでもらえるんすか?」と永瀬。ガチですとスタッフから告げられると、永瀬は「本当にもらえるの!?」と驚いていた。ちなみに通帳は見るタイプだと話し、「月末になるとソワソワしだす」と語っていた。
この日永瀬が挑戦したのは、会員制の高級車の洗車サービス。アルバイトも洗車も初挑戦の永瀬が黒いポロシャツ姿で登場。洗車の仕方を教わる場面では、メモをとるなど熱心に挑んでいた。しかし、いざ作業に入るとメモを見るタイミングがなく、一つの工程を終えたところ「で?」と無意識的に問いかけてしまい、番組スタッフからツッコミが入る場面も。
ボディを洗うだけではなく細かい部分まで小さなブラシを使って汚れを落とすなど、細やかな作業の連続で、次第に永瀬の表情も真剣になっていった。
一つの作業に集中すると他のことに意識がまわらないなど、慣れない作業に悪戦苦闘。永瀬は「そこまで意識がいかないというか…」と、悔しさを滲ませていた。この日は最高気温31度、休憩なしで1時間30分。慣れない作業に、作業時の体勢、気温…体力が奪われることの連続で、「今までのロケで一番しんどい」とこぼしていた。
最後に、依頼人から「新車のように磨きがかかっている」「社長も喜ぶと思う」という言葉をもらった永瀬は、「ようやく仕事が完了した感が(ある)」と少々険しい表情で語っていた。
この日のアルバイト代金は6500円。封筒を受け取った永瀬は「重てぇ~、めっちゃ重いわ」と噛みしめるようにつぶやき、金額を確認すると「こんな重い6500円初めて。これ使わないと思います僕、一生」と労働の大変さを噛みしめていた。
VTRを受けて永瀬は、「いや~」と苦戦を思い出した様子で、しばし頭を下げて当時の過酷さに浸っていた。
アルバイトの後半では永瀬が頭に黒いタオルを巻いて作業していたように、前述の高橋も制服を汚しながら作業に当たるなど、そんなところからも彼らの真剣さが伝わり、番組が掲げる“体当たりバラエティー”そのものだった。
アイドルに加えて、俳優としても活躍する永瀬と高橋。それだけに、「バイトレ」で経験した様々なアルバイト経験がいつか芝居に“深み”となって活かされるのではないだろうか。そんな楽しみを与えてくれたのもやはり2人が汗をかいて挑んできたからだろう。
■“れんかい”の個性を発揮したコーナー企画
アルバイト企画のほかにも、2人それぞれの個性を発揮したコーナーも大きな見どころとなった。
永瀬は「永瀬廉の潜入!寮ごはん」として、学生寮など様々な寮を訪問。学生たちの取り組みをリポートするだけでなく、各部屋を訪れて恋愛トークをしたり、一緒になって体を動かしたり。学生たちと同じ目線で、溶け込むようにしてトークを交わしていたのが印象的だった。
永瀬を通して、寮生活を送る人たちの真剣さが伝わり、日々の暮らしの様子に触れることで、視聴者にも様々な景色を届けてくれた。
高橋が体当たりした、ご当地食材で炊き込みご飯を作る「高橋海人の炊飯器の旅」も目玉コーナーとなった。訪れた土地の名産品やご当地食材を使った炊き込みご飯を考案。様々な街の魅力をはじめ、その土地の人たちのあたたかさも伝えた。
炊飯器をランドセルのように背負って街を歩く姿がなんとも愛らしく、予算の中で食材を格安で譲ってもらったり、時にはやりくりをして食べたいものを食べたり。予算が足りない時にはお手伝いをするなど、お金の使い方を工夫していたのも微笑ましい。
高橋の独創的なアイデアを盛り込んだフルーツ炊き込みご飯を考案するなど、斬新なレシピでも楽しませ。これは芸能界を見渡しても、高橋ならではのコーナーへと成長していった。
このほか、番組の前半ではよく放送されていたKing & Princeが高級食材を使って一流シェフに挑む料理対決「下剋上レストラン」では、料理が苦手な永瀬と器用な高橋による、“凸凹コンビ”と呼びたくなるようなタッグで楽しませた。
また、年齢やキャリアが異なる劇団ひとりと山崎とのチーム感も回を追うごとに増した印象だ。若者対ベテランという構図もありつつ、ピックルボールなどではチームの一員として対等に接するなど、一つのことを通して心を通わせる姿には、視聴者も胸が熱くなったのではないだろうか。
2024年2月3日放送回では、永瀬がクリーニング店でのアルバイトをする中で、劇団ひとりと山崎の私物をクリーニングする場面があり、そこで永瀬は作業をしつつ二人への思いを明かしていた。番組リニューアル時のことを振り返り、山崎には「不安な部分もすごいあったけど、笑いをとってくれたので見てるだけで元気をもらえる」と語った。
劇団ひとりには「俺のことを怒ってくれる人」として、「バラエティーの基本的なことを教えてくれた人」と語っていた。これはきっと高橋も同じ気持ちでいたことだろう。
年齢やキャリアを問わず、互いにリスペクトの気持ちがあり、時にはツッコミを入れたりボケてみたり。敬意を持ちながらのフラットさが番組のあたたかい空気を作っていたように思う。
最後の4人旅での空気感には、ベテラン芸人と若手アイドルという構図ではなく、バラエティーの分野で成長した堂々たる永瀬と高橋の姿があった。
情報番組でもお堅い教養番組でもない、“体当たり”する2人の姿から様々なことを感じ取って学べる、ありそうでなかった番組だった。
残念ながらレギュラー放送は終わってしまったが、またいつか特番などこの4人によるバラエティー番組が見られたら…と願うばかりだ。
◆執筆・構成=柚月裕実
※高橋海人の「高」は正しくは「はしご高」

