■チームに起きた「育休の連鎖」。マネージャーが休むことの意義
――1ヶ月休む際、チームへの引き継ぎはどうされましたか?
湯浅さん 引き継ぎ内容をすべて書き出して、各チームメンバーと上司それぞれにお願いしました。1ヶ月のお休みだったので、完全に任せるというよりは、自分のいない間をカバーしてもらうというイメージです。 上司から「こうしたほうがいいよ」というアドバイスをいただいたので、その教えに則り、進めることができました。
ただ、もともと自分の育休とは関係なく、以前から「個人に依存しない組織作り」を目指して、自分が中心となって動かしていた業務をチームメンバーへ任せようと動いていたタイミングだったんです。それが功を奏したと思います。
――上司以外のチームの方の反応はいかがでしたか?
湯浅さん ありがたいことにみんな温かく送り出してくれました。また、驚いたことに、私が育休を取って戻った後、チームで4人の男性社員が立て続けに育休を取得したんです。 ちょうど出産シーズンが重なったこともあったかと思いますが、自分が1ヶ月休むというスタイルを見せたことで、メンバーも「自分たちも取っていいんだ」と安心してくれたのかもしれません。
――素晴らしい連鎖ですね! その後、湯浅さんも2人目の育休をさらに取得されたんですよね?
湯浅さん はい。今言った背景もあり、2人目のときには、男性社員も育休を取得することが当たり前になっていましたね。そのときもチームは「いってらっしゃい!」と快く送り出してくれました。
――1回目の育休と2回目の育休はどんな違いがありましたか?
湯浅さん 1回目の育休との違いで言えば、上の子のケアをしながら下の子の育児を回すという「流れ」を作りました。
――1人目での慣れがあるとはいえ、2人同時に見るのはまた大変ですよね。
湯浅さん そうですね。あと、うちの兄弟って性格がまったく違うんです。長男は落ち着いた子で穏やかにおむつを替えさせてくれていたんですが、次男は生まれてすぐからずっと動いてる(笑)。なので、おむつ替えをするときは基本的に一人があやして気を引きながら、もう一人がパッと替えるみたいにしたくらい!
――同じ男の子でもそんなに違うんですね!
湯浅さん 実は、おなかにいる時から『長男のときと全然違う!』と既に気づいていて……。胎動がとにかく激しくて、驚いたんです。当時から『これは賑やかになりそうだぞ』と覚悟していました(笑)。
実際に生まれてからはその通りでしたが、それがまた面白いんですよね。ただ次男は全方向に手がかかるかと言えばそうではなくて、自分でご飯を食べようとする意欲が強かったり、寝かしつけが驚くほどスムーズだったり。長男にも次男と異なる良いところと苦労するところがあります。2人目が生まれてから、その子の『性質や個性に合わせた関わり方』の大切さを改めて学びました。

「昨年のクリスマスに長男と一緒にビーフシチューを作りました!」(湯浅さん)
■復帰後のリアル。スパッと帰るマネージャーの働き方
ーー現在はどのようなスケジュールで働かれていますか?
湯浅さん 会社では育児・介護休業法に則り、未就学児のいる家庭は月に10日までリモートワークを選択できるなど、柔軟に働ける環境が整っているので、非常に助かっています。 出社日は、朝8時半に子どもを保育園へ送り、9時半に出社。 そして定時前にはオフィスを出て、5時頃子どもをお迎えに行く日もあります。
ーー定時前の退社もあるのですね!
湯浅さん 最初は申し訳なさもあり、人の目も気になりましたが、今は普通に帰ります。チームのメンバーから「宗佑さんがオフィスにずっといられると困るんで帰ってください(笑)」と言われるほどです。 もちろん、お迎え後には再び仕事に戻り、定時後には子どもを見ながら仕事をしたり、子どもたちが寝静まった後の夜や早朝に、海外拠点との会議に参加したりすることもあります。
――育児と仕事のスイッチの切り替えは難しくありませんか?
湯浅さん 切り替えをなくすこと自体を意識しています。完全に切り分けるのではなく、育児と仕事を「並列」で動かしている感覚です。もちろん会議や数字に関わること、調査データの分析などは集中しないといけないので、それはみんなが寝たあとに行いますが、Slackで返事をするなどコミュニケーションの部分は、育児と並行です。仕事内容を分けて、できるだけ無駄な時間をなくす意識をしています。そうしないと、仕事も育児もなかなか回りません。
――育休を経て、パートナーの美樹さんとの関係性に変化はありましたか?
湯浅さん ありましたね。関係が深まったと思います。 今ではお互いを「戦友」のように感じています。2人目が生まれてからというもの、育児の難度は上がっていて、 昨年末には家族全員が順番に風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスに罹って40度の熱が出た時期があったんです。 夫婦ともに高熱の中で2人育児をすることがとても大変でしたが、そのときも必死に話し合いながら乗り越えることができました。
