卵に含まれる栄養素

鶏卵には良質なたんぱく質をはじめ、脂質、ビタミン、ミネラルが含まれ、完全栄養食品といわれることもありますが、ビタミンCと食物繊維は含まれていません。ちなみに殻の色(白・赤)は鶏の品種によるもの、卵黄の色の濃淡はエサによるもので栄養価にはほとんど違いはありません。
たんぱく質
たんぱく質は、炭水化物、脂質と共にエネルギー産生栄養素のひとつです。筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの体構成成分、ホルモン・酵素・抗体などの体調整機能成分として存在する生命維持に欠くことができない重要な栄養素です。
ビタミンB12
コバルト(Co)という元素を含むビタミンの総称です。食品中ではたんぱく質と結合して存在しています。補酵素型のアデノシルコバラミン、メチルコバラミンとして葉酸の働きを助け、メチル基転移反応、核酸の合成、アミノ酸や糖質代謝に関与します。
ビタミンD
小腸でのカルシウムとリンの腸管吸収を促進し、腎臓での再吸収を促進することで骨の形成を助ける栄養素です。また血中カルシウム濃度を調整し、神経伝達物質や筋肉の収縮などを正常に行う働きがあります。
ビオチン
水溶性ビタミンであるビタミンB群の一種で、カルボキシ化反応を触媒するカルボキシラーゼの補酵素として機能します。特に糖新生や、脂肪酸合成に重要な役割を果たします。
卵を食べ過ぎて現れる症状

体臭が強くなる可能性
鶏卵にはコリンや硫黄が含まれており、これらは体内で代謝される過程でにおいの原因物質が生成されることがあります。コリンは腸内細菌によってトリメチルアミンに変換されますが、これが体臭として強く現れるケースは、トリメチルアミン尿症などの遺伝的な代謝異常が関与する場合が多く、一般的な食生活において卵の摂取だけで顕著な体臭の変化が起こることはまれです。また硫黄を含む成分は、代謝の過程で硫化水素などのガスとなり、おならや口臭として感じられることがあります。ただし、これらも通常の摂取量で問題となることは少なく、極端な過剰摂取や腸内環境の乱れがある場合に影響が出やすいとされています。
消化器系の症状
鶏卵はたんぱく質や脂質を含むため、一度に多量に摂取すると胃腸に負担がかかり、消化不良や腹部不快感、下痢などを引き起こすことがあります。特に消化機能が弱っている場合や体調不良時には影響が出やすいと考えられます。また卵白にはアレルゲンとなるたんぱく質が含まれており、アレルギー体質の人では少量でも皮膚症状や消化器症状などが現れることがあります。重症の場合にはアナフィラキシーを引き起こす可能性もあるため、既往がある場合は摂取量にかかわらず注意が必要です。
ビオチン欠乏症
生卵白を長期間、大量摂取すると、生卵白に含まれるたんぱく質アビジンがビオチンと強く結合し、吸収が阻害され、ビオチン欠乏症がみられることがあります。乾いた鱗状の皮膚炎、萎縮性舌炎、食欲不振、むかつき、吐き気、憂うつ感、顔面蒼白などの症状が現れることがあります。ただし、アビジンは加熱により変性(不活化)するため、加熱した卵や通常の摂取量では心配ありません。

